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交差する多次元の潮流―Spekki Webu、OCCA、Takumi Inamotoの対話

導入・編集:YutaroY.

テクノ/トランスからD&B/ジャングルと形容される音楽を通過して、ダンスミュージックの身体作用と心理作用の両軸から新たな境地を切り開くSpekki Webuが、昨年の初来日を経て再び極東の地へと戻ってくる。

今回は、そんなSpekki Webuの来日公演を目の前にして、本日本ツアーをサポートしている同氏と交流の深い2人のDJ、OCCAと、Takumi Inamotoの3人による対談をClubberiaが取材。

音響を通じて個々人の感覚を拡張し続ける表現者でありながら、世界中の名門クラブから野外フェスティバルで最重要アクトの1人として注目を集めているSpekki Webu、本来日公演の仕掛け人にして、世界中のサイケデリックダンスミュージックシーンへ独自の観点から接続を繰り返すOCCA、今春に世界各国で異彩を放つ前衛的なDJらを招いた野外イベント《Transcendence》の主催を控えるTakumi Inamoto。DJという共通項を持ちながらも、異なった視点からのアプローチを続ける三者による対話は、現行の音楽シーンを多角的に捉えるためにも、有意義な言葉に溢れるものとなっているだろう。

今回は記事の前半で、去年印象的だったさまざまな音楽イベントをテーマにしておこなわれた三者間によるフリートークを記載。後半部分では、Clubberia編集部から、それぞれの表現活動のアプローチについて、幾つかの質問に答えて頂いた。世界の各地域で相互的な影響を与え合いながら進化を続けている野外音楽シーンの最深部の様子や、音響とヴィジュアルの相互作用、そしてDJ視点からの表現方法まで。Spekki Webuの言葉を起点にして生み出される会話から、国境や民族を超えて巻き起こる新解釈ダンスミュージックの潮流を感じてもらえればと思う。


 
 
絶えることのない接続を繰り返す。国境を越える野外シーン最深部から。

OCCA:今回は、対談への参加ありがとう。まずは皆さんの近況について、教えてもらえるかな。


Spekki Webu(以下:Chris):僕は元気にしてるよ!今は、仕上げ過程にあるいくつかの音楽プロジェクトに取り組んでいる。今年は、いくつかの作品を自身のレーベル《Mirror Zone》と《Optic Portal》からリリースするつもりだ。
 

Spekki Webuが今年2月にリリースしたEP"TENZAN"には、Okadaと名付けられた楽曲が収録


OCCAそれは良いね!新作のリリース、凄く楽しみだ。Takumiくんは、どうだろう?

Takumi Inamoto(以下:Takumi):今は、5月に開催予定の《Transcendence 2024》の準備で凄く忙しい。今年は去年の反省点をすべて取り返すつもりで準備していて、音楽的なプログラムから雰囲気、設備まで、完璧なものにしようと思っているんだ。


OCCAありがとう。Chris、昨年の日本ツアーについては、どう感じた?

Chris:昨年の日本のツアーについては、本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。迎えてくれたことを、とても光栄に思っている。関係者全員の情熱は、見ていてとても美しかったし、特に全員が自分の技術を完璧にマスターしていることに感銘を受けた。それぞれが技術の向上に捧げている姿を実際に目の当たりにすると、凄くやる気が沸いてくる。音楽的にも、みんなの芸術的なアプローチに圧倒され、新たな扉を開くことができたね。それに、このツアーを通して、自分も温かい家族の一員になったような気分で、たくさんの新しい出会いがあった。
 

前回2023年にSpekki Webuが初来日した際にOCCAと共演した渋谷《SUPER DOMMUNE》でのアーカイブ映像

OCCA:素敵な感想を、ありがとう。僕たちもあなたを迎えられたことで、すごく心を動かされた。今あなたの音楽は、日本の音楽シーンもリードしていると感じているよ。ではChrisが最近演奏した中で、最も印象に残っているギグはなんだろう?

Chris:去年アメリカで行われた《Sustain-Release》でのセットかな。凄く楽しかった。ハハハ。

※〈Sustain-Release〉はAurora Halalが2014年からNY郊外で開催している招待者限定の音楽フェスティバル。

OCCA:詳しく聞かせて欲しいな。

Chris:会場は、ニューヨークから車で2時間くらい。森の中で開催されているフェスティバルで、2つのステージがある。僕は森の中の方のステージで演奏したんだけど、サウンドシステムも照明も最高だったね。とてもサイケデリックな体験だった。フェスティバルの規模はとても小さくて、700人くらいの規模なんだけど、ほとんどが招待客だからとても音楽的に熱心な人たちに溢れていた。

OCCA:いいね!僕は小規模のフェスがすごく好きだよ。

Takumi:700人っていうのは、アメリカやヨーロッパのフェスと比べると、すごくこじんまりしてる感じがするんだけど。

Chris:そうだね、とても有名なフェスだけど、彼らはソーシャルメディアを使っていないんだ。

Takumi:その時はどんなスタイルでプレイしたの?録音はあるのかな?

Chris:録音はできていないんだけど、凄くサイケデリックで、森の中での環境に合うスタイルでプレイしたよ。Spekkiスタイルだね。ハハハ。

Takumi:とっても良さそうだ。

OCCA:今Chrisが、世界で他に注目しているフェスはある?


Chris: 去年の《Solstice Festival》にも、とても驚いたな。というのも、この時は自分のアーカイブの古いサウンドに戻って、もう少しディープ・ハウス/ディープ・テック/ダブのセットをプレイしたんだよ。

《Solstice Festival》は、太陽の沈まない真夏の時期に、フィンランドのRukatunturiで開催されているフェスティバル


OCCA:その時のレコーディングは本当に素晴らしかった!いつものセットとは違って、ハウスミュージックの感覚をベースにしながらも、サイケデリックなエッセンスが根底にあったのが印象的だった。今回の来日公演の4月12日、札幌の〈Precious Hall〉では、Chrisの別の一面を体験できることを楽しみにしてるよ。

Chris:このようなセットを以前に演奏したのは、実はかなり前のことなんだ。最近はいろいろな枠でブッキングされているからね。実際に僕はハウスルーツのセットをやるのも大好きで、これはその瞬間だった。エネルギーもあったし、場所も完璧だった。フェスティバル自体も大好きなものの1つで、Solsticeの親愛なる友人たちが毎年やりたいことを自由にさせてくれるんだ。このことを、とても光栄に思っているよ。
 
Post Bar · Spekki Webu at Solstice 2023
 


Chris:あと、昨年の《MoDem Festival》でのDJとライブセットも最高の経験の1つだね。

OCCA:Feralとのライブレコーディングにも驚いたよ。
 
Chris:そうだね、僕のソロとフェラルとのデュオ。僕のソロでは、D&BやIDMのような自分の音楽や音楽をたくさんプレイした。これは、本当に特別でエモーショナルなセットだ。最も特別な場所での、特別なセット。

OCCA:Chrisは、誰かと一緒にライブをするときは、どのようにセットを準備している?
 
Chris:正直なところ、他のアーティストとBack To Backで演奏するとき、事前の準備をたくさんするわけではない。どの方向に進みたいかを少し話すくらいで、どのレコードがバッグから出てきて、どのようにプレイされるか、自分自身が体験するのを楽しんでいるんだ。


 


OCCA:あのライブレコーディングもとても印象的だね。

Takumi:去年Sound Cloudで聴いたなかのベストのひとつだよ。Chrisが普段あまり見せないハウスのフィーリングから始まって、だんだん彼の持ち味であるトランス感に移行していくんだけど、それが凄く新鮮に聴こえた。中盤から終盤にかけては、メランコリックなトーンと、僕の大好きなMidiMilizのようなバンガー・ダーク・プログレっぽいサウンドも混ざり合っていて、とても美しいと思った。

Chris:ありがとう、ブラザー。たくさんの自作のトラックを使用したよ。ハハハ。

Takumi:僕も今フィンランドの《Solstice Festival》がとても気になっているんだ。去年《KUNE Festival》に出演たんだけど、みんなすごくいい人たちでチルな感じだった。フィンランドもそうだし、スカンジナビアで開催されているフェスをもっと体験してみたいと感じている。

Chris:スオミ・フォレスト・トランス・スタイル!
※スオミ:フィンランドを表す言葉


 


五感を揺さぶる表現を目指して。

――ここからはそれぞれの活動について、私から話を聞ければと思っています。まずはTakumiさん、今春に《Transcendence》の開催を控えていますが、このイベントを開催する上で心掛けていることはなんでしょうか?

Takumi:簡単に言うと、《Transcendence》は、日本の伝統的なシーンでは、あまり聴くことができない前衛的なサイケデリック・ミュージックに焦点を当てた野外レイヴだ。日本の野外レイヴシーンはまだまだ保守的で、時代の流れに沿った新しい音楽が入りにくい風潮があるように感じている。伝統に従わない文化はすぐに廃れていくが、エレクトロニック・ミュージックはその伝統に従って常にアップデートされるべきものだと思っている。日本の野外レイヴシーンに多様な音楽を取り入れることで、イノベーションを起こすことが僕の目標だね。

《Transcendence 2023》の開催風景

――同イベントのサウンド面で心掛けていることはありますか?

Takumi:
《OtOdashi》クルーによるサウンドシステムも僕たちのイベントのこだわりだ。フロアに対して過剰なラインアレイやローボックスの束を設置するような物量志向とは異なる思想を持っている。彼らの使用するシステムは、シンプルなポイントソース構成で、厳選されたこだわりのデバイスでピュアなデジタル信号をピュアなアナログ信号に変換し極上の音に増幅しているんだ。

――では、続いてChrisさんの音楽スタイルについて伺いたいです。

Chris:僕の音楽スタイルには、とても複層的なレイヤーがあって、サイケデリックだけど、ある意味ではファンキーと言えるかもしれない。 実験的なサイケデリック・ストーリーを語るスタイル。この点については、OCCAとTakumiにも補足して欲しいな。

OCCA:確かに、あなたのセットには複雑でサイケデリックなレイヤーがあるよね。

Takumi:そうだね。君のプレイからは、何かファンキーなフィーリングを感じる。

――あなたがジャズやファンクにも音楽的なルーツを持っていることは、知りませんでした。

Chris:そうなんだ。僕はニューオリンズの生まれなので、母がその頃に聴いていた音楽からは、僕自身凄く影響を受けていると思う。

Takumi:それに、僕たちにはある共通の音楽的なセンスがあると思う。時にシャーマンのようで、時に野蛮で本能的なスタイル。

Chris:その通りだ。

――まさに。この3人のDJからはとてもシャーマニックなサウンドを感じます。Takumiさんは、自身の音楽性について、何からインスピレーションを受けているんでしょうか?またDJ中は何を意識していますか?

Takumi:僕は、いつもその場の雰囲気や、他のパーティーやレイヴに行った時に感じたことを意識しているし、僕の音楽性はそういった経験からインスパイアされている。DJをする上で意識していることは、その地域やクラブ、パーティーの特徴を理解することかな。その地域やクラブに集まる人たち、プロモーターには、何か共通点があると思う。

―― では、3人が初めて訪れた国や都市でライブをするとき、ライブの前に心がけていることはなんでしょうか?


OCCA:僕の場合は、その場所の環境と、そこにいる人たちのパーソナリティに気を配っている。

Takumi:そうだね。パーソナリティはとても重要で、まず彼らの感性を知って、どうプレーすべきかを考える必要がある。

Chris:僕はいつもエネルギーを感じるようにしているんだ。それは街や人々からであることもあるけど、特にダンスフロアではダンサーが僕に与えてくれるものなんだ。アーティストとしては、常に受け取ることと与えることの繰り返しだと思う。でも、たいていの場合、僕は一人でいるようにしていて、自分の内なるコンパスに耳を傾け、音楽を通してエネルギーを発信している。その旅の過程を共有したいんだ。

――​例えばDJをしているとき、それぞれの街でオーディエンスの個性の違いを感じることはあるのでしょうか?


Chris:時と場合によって違うけど、今のところ僕にとっては少ないかもしれない。でも僕にとっては、リスナーをどこまで連れていけるか、どこまで深く僕の世界に吸い込めるかを試すのは、いつも面白い旅であり貴重な経験だ。

――自身の音楽的な感覚をアップデートするために、あなたが最もインスパイアされているものは何なのでしょう?


Chris:人生の個人的な旅とそれが音楽と合わさる瞬間に、どう反映されるかだと思う。

OCCA:わかるよ、僕もだ。自分の感覚をアップデートするために、深い瞑想に浸ったり、最近のセットの録音を聴いたりしている。注意深く観察して、気づいたことを実践することが大切だと感じているよ。

Chris:サイクルを通して、さまざまな世界やステージがあるね。

――
音楽とビジュアル面の相互作用についても、詳しく聞きたいと考えています。

Chris:僕は輪廻転生に強いつながりと関心を持っていて、この神秘的なテーマにおけるさまざまな段階を、映像と音で視覚化しようと実験している。

OCCA: Chrisの作品では、ビジュアル・アーティストとのコラボレーションを積極的に行っているよね。特にMatti VilhoとのA/Vプロジェクト《Signal Transmutations》には感銘を受けた。

Chris:ありがとう。

――Chrisさん、あなたのA/Vセットについてのビジョンや考えをもっと深く教えて欲しいです。

Chris:Signal Transmutations》は、2年ほど前に親友のMatti Vilhoと始めたライブA/Vプロジェクトだ。僕たちのショーの背後にある全体のアイデアと基本は、輪廻転生のさまざまな段階を旅する瞬間を捉えようとするビジュアルとサウンドの探求と旅を視覚と聴覚で再現すること。実験的なエレクトロニック・ミュージックとアヴァンギャルドなビジュアル・エレメントを融合させて、トライバルなトランスミッションの中を旅し、複雑に進化する形と光で中間空間を移行する。ライブショー以外にも、〈De School〉や〈Retriitti〉といった様々な場所やイベントで、僕たちのインスタレーションを披露したんだ。 これからは、僕たちはより多くのライブショーに集中し、視覚的にも音楽的にも旅を広げていくつもりだし、オーディオビジュアル・アートワークとともに一連のEPやアルバムをリリースすることにも注力していくつもり。
 
Signal Transmutationsn》のユニットを構成するMatti Vilho(左)とSpekki Webu(右)


OCCA:すごいビジュアルだね。

Takumi:宗教的なイデオロギーがChrisに影響を与えることはあるのかな?

Chris:仏教やヒンドゥー教が多いかな。僕は、スピリチュアリズムに強い関心がある。

OCCA:他に注目しているビジュアル・アーティストはいる?

Chris:そうだな。僕はもう自分をDJだけだとは思っていないし、今は多分野にまたがるプロジェクトに取り組みたいと思ってる。また、様々なビデオ・アーティストと仕事をしたり、これらのプロジェクトのサウンド・デザインをしたりもしている。最近は、イランのビデオ・アーティストであるARASH AKBARIと7分間のサウンド・デザイン・スコアを作って、彼と一緒にインスタレーションを制作したんだ。

――例えば、ヴィジュアルがあるかないかで、あなたのサウンドが変わる可能性はありますか?


Chris:そうだね。もしビジュアルがあっても、できるだけ自分の音に忠実でありたいと思っている。

――Takumiさんが《Transcendence》のビジュアル面、つまり舞台の演出でこだわっていることはなんでしょうか?

Takumi:《Transcendence》の装飾で一番頼りにしているのは、RGBのTatsuroさん。彼には、遊び心と斬新さがあるんだ。昨年も予測できなかった気候に対して、機転を利かせて即興の演出を組み込んでくれて、見事にそれが機能した。今年も何が起こるかはわからないけど、何かしらのサプライズを期待しているよ。

――OCCAさんは、自身の音楽を表現するの視覚面で、何か特定のブースデザインや装飾にこだわりはありますか?

OCCA:明確なコンセプトがない限り、装飾は最小限がいい。最も重要なのは、ダンサーが様々な感覚から解放されて、その空間と時間に没頭することだと思う。

――では、DJを備える際には、どのように楽曲を準備しているんでしょうか?

OCCA:レコードからデジタルへと変化して、プレイリストの管理には長い間苦労してきた。大切なのは、自分のインスピレーションを瞬時に呼び起こせるように準備すること。最近試しているのは、レコードバッグのように1つのプレイリストにたくさんの曲を入れること。複数のフォルダを探すのは時間の無駄だからね。

――去年は、Spekki Webu主催の《MIRROR ZONE》のレーベルショウケースにも招聘されていましたよね。その時のツアーで感じたことを、伺っても良いでしょうか?

OCCA:
昨年秋にヨーロッパ5都市で開催された《MIRROR ZONE 5 YEARS TOUR》の中で、僕はベルギーとオランダでの2公演に参加した。Chrisが築いてきた新潮流の音やビジュアルに関わる全ての人々との出会いにより、僕は新たな次元とシーンの事を知り、また一段と自らを奮い立たせる事が出来た実りのある体験だった。循環すると言われる音楽史だけど、このツアーで体験した音や感覚は、僕にとっては未来的なもので好奇心をくすぐる希望のようなツアーだったね。

――なるほど。今回のSpekki Webuのツアーでは4箇所での共演を予定していますが、それぞれの公演で音楽的に準備していることはありますか?

OCCA: ツアーの始まりとなる札幌〈Precious Hall〉ではChrisとのB2Bやテンポを抑えたディープなセットをするつもり。大阪〈CIRCUS OSAKA〉ではハウスフィーリングから様々な音を操るMiTSUYASとChrisの間を繋ぐ役割なので没入に向けての前段階をセットできればと考えている。〈SUPER DOMMUNE〉では実験的なアプローチを常に心がけている。そして渋谷〈WOMB〉では新イベント《TELEPATH》のコンセプトであるSF感を提示したいと考えているよ。Chrisとは各都市の持つフィーリングについて昨年から話し合いを続けているので、それぞれ趣の異なるセットを僕ら自身も楽しみにしている。

――今回のSpekki Webuのツアーを組み立てるにあたって、最も意識したことはなんでしょうか?

OCCA:
昨年のSpekki Webu初来日時には、彼の音楽を認知している人達がまだ多くはないように感じた。しかし、最近は早いBPMに挑戦するアーティストも増えて新たな潮流が生まれていると実感しているよ。その中でも、繊細なレイヤーやポリリズム、そしてハーフステップなど複雑な要素を含むSpekki Webuのアップデートされたプレイが、自分を含めて本ツアーで体験する人たちにどのように作用するのかを楽しみにしている。

――Takumiさんは、渋谷〈Womb〉での公演《Telepath》で1Fのキュレーションを手掛けていますね。フロアのコンセプトはどのようなものになるのでしょうか?

Takumi:今回、1Fでゲストに招いたYuto Takeiくんは、去年アムステルダムの〈Garage Noord〉で知り合ったんだ。彼はChrisとも親交があるし、Chrisと同じ拠点のアムステルダムのマナーを知っていて、今回のフロアではそのアムステルダムの空気感みたいなものを表現できたら面白いなと思っている。

――ありがとうございます。では最後に、Chrisへ。2回目となる今回の日本ツアーへコメントを頂きたいです。

Chris:日本に戻ってくるのはとても興味深いし、すでにとてもほのぼのとした気分だよ。前回のツアーは本当に家に帰ってきたような感覚だったし、今回のツアーではさらに家族のような感覚を味わえて、同じ境界線を押し広げている気の合う人たちと繋がって、日本のエレクトロニック・ミュージック・シーンに面白い火花を散らすことができると思う。また、ツアーのたびに新しい形を試して、未知の領域に飛び込んでいけるような気がするんだ。


――インタビュー終わり


今回Spekki Webuは、日本のクラブシーンを支える深淵な音楽的特異点5カ所4地域(札幌、東京、大阪、北九州)を巡る来日ツアーがアナウンスされている。まずは、OCCAの拠点である札幌の〈Precious Hall〉を舞台にして、スペシャルなセットが披露されるとのこと。続いて、大阪は〈CIRCUS OSAKA〉にて、OCCA主宰の《INVISIBLE》、渋谷の〈SUPER DOMMUNE〉でのDJセットは、全世界へ配信が行われる予定。最大規模で開催される渋谷〈WOMB〉での公演は、OCCAによる新イベント《TELEPATH》で迎えられる。そして最後には、北九州随一のオルタナティヴなダンスミュージック・スペース〈sound space α〉での公演が予定されている。

次元の扉を開く強烈な時間旅行は、現実世界で実際に体感することを推奨したい。


ARCHIV】
会場:札幌Precious Hall
会期:4月12日(金)23:00〜
ラインナップ:
SPEKKI WEBU (MIRROR ZONE / Netherlands)
OCCA



【INVISIBLE  】
会場:CIRCUS OSAKA

会期:4月13日(土) 23:00〜
ラインナップ:
-CIRCUS Floor
SPEKKI WEBU (MIRROR ZONE / NL)
MiTSUYAS
OCCA
YORI (Sound Design)
CRACKWORKS (Visual)
-AREA Floor
yuhi
ALUCA
SSSSSHIN
Tomoya Furukawa



【EXTREME BROADCAST INVITE SPEKKI WEBU / OCCA #2
会場:渋谷 SUPER DOMMUNE

会期:4月23日(火) 21:30 〜 24:00
ラインナップ:
DJ:SPEKKI WEBU(MIRROR ZONE|from NETHERLANDS)
OCCA (ARCHIV|from SAPPORO)
※当日はスタジオ閲覧も可能(有料)全世界への配信は無料で視聴可能
配信URL:https://www.dommune.com/





【TELEPATH】
会場:渋谷 WOMB
会期:4月26日(金)23:00〜
ラインナップ:
-2F Portal Floor
SPEKKI WEBU (MIRROR ZONE / NL)
DJ YAZI
OCCA
SATORU YAMADA (Sound Design)

-1F Transcendence Floor
YUTO TAKEI
DJ MARIA.
TAKUMI INAMOTO

-4F Delivery A.S.F Floor
UNAI TROTTI (CARTULIS MUSIC / UK)
P-YAN
RYOKEI

【PADRE】
会場:sound space α
会期:4月27日(土)22:00〜
ラインナップ:
SPEKKI WEBU(MIRROR ZONE)
TAKAKO(Berlin)
YSK
KATSU

-Drawing-
Shogo Ichikawa