INTERVIEWS
バナーバナー

DJ MAYUMI

すごい昔に遡るんですが、私の父親が音楽を仕事にしていたんです。例えば、ピアノを弾いていたりとか、あとギターや、ボーカルトレーニングとかやってたんですよ。テレビ見ていても、全部音楽の番組で(笑)。そのころ、よくクラシックを父親が即興で弾いてたんです。父親は、演歌の編曲もしてたし、ちびっ子の歌番組の審査員とかもしてて。だから、テレビに父親が映るから「あ、パパだー」って楽しくて見てたんです。同じぐらいの歳の子が歌ってるわけじゃないですか?それを見て不思議な感じもしながら、歌も好きだったので一緒に歌ってましたね。 母親は音楽の仕事はしてなかったんですが、洋楽がすごい好きでしたね。マイケルジャクソンとかカーペンターズとか。 父親の影響は大きいけど、母親の影響もありますよね。マイケルジャクソンのPVとかすごい見てましたもん。印象深い映像が彼の作品には多かったってこともあると思うんですが、確実にNO.1でしたね。スリラーとか特に。小さいころって怖いものとか、ついつい見ちゃうじゃないですか。小さいながらにおもしろいなって思ってましたね。今考えると、何回も見てたんでよく飽きなかったなって思いますね。 私、ピアノをずっと習ってたんですよ。だからクラシックのCDを買ってました。 いや、思い出せないくらいの歳の時ですね。ただ、すっごいたくさん持ってました。 ん~なんだろ。ピアノに向かったら指が動きそうなんだけどな。。。最後に弾いた曲なら覚えてるんだけどな。ピアノって発表会あるじゃないですか。最後の発表会の時にショパンの「別れの曲」で最後にしました。 簡単かな~と思ったら、あの曲F難度だったんです。A~Fまでランクがついてて、Fが1番難しいんですよ。なんでこれが難しいんだろうって思ってたら、最後にすごくなって。 出だしは簡単なんだけど、最後は革命的な音になってましたね(笑)。 ん~、曲を作り出してる時に、ショパンの細かい動きだったりとかが、わりとエレクトロの出だしに似てたりとかすることは感じましたね。なんかこのフレーズってクラシックに似てるって思いながらやってたことはあります。 実家が横須賀でなんですけど、DJバーがものすごいいっぱいあるんですよ。ドブ板ストリートっていう通りがあって、特にそこにバーがいっぱいあったんです。学生のころ、お姉さん的な存在の人がいたんですけど、その人の知り合いがバーを出したってことで誘われたんですよ。そこにDJブースが組まれてて男の子が一生懸命何かやってたんです。これがもしかしてテレビで見たDJってやつかなって思って。DJ機材やレコードは見慣れてなかったから、ずっとみてたんですよ。どこで何をしているのか、さっぱり分からなかった。アンダーグラウンドヒップホップを彼はかけてたんですけど、すごい巧かったから、これ全部が1曲なのかな?でもそんなはずは、ないよなって思いながら興味を持ったんですよ。話そっちのけでDJに夢中になっちゃって。そこで、「私でもこれってできますか?」って聞いたら「いやー、無理でしょう」って言われて(笑)。当時、DJって本当に男の子ばっかりだんで。でも、できないって言われると余計にやりたくなっちゃうんですよね。 そう。それから機材周りのことを聞いたんですけど、学生だったんで、とてもすぐ買えるような金額じゃくて。 セットで買っても15万円くらいしたじゃないですか? それで、いろんな人に相談していたら、安く売ってくれる人が現れたんです。さらに分割にしてくれたんです(笑)。 でもこの話があるまでに探し出してから2ヶ月くらいかかったから、DJを始める前に、まずダンスを習ってたんです。DJをし始めてもダンスは5年くらい続けていました。 DJって1人しかブースに立てないけど、踊ることってオーディエンスが誰でもできることじゃないですか。だから踊る側の気持ちも分かりたいってのが1番ですね。だからDJ機材を手に入れても続けてましたね。 毎日のようにOPENからCLOSEまでクラブに行ってました。毎日クラブに行って翌朝学校行って、バイトに行って、ダンスのレッスンをして、クラブにまた行くって生活を繰り返してましたね。 うん。だって電車の中で立ったまま寝てましたもん。 すっごい楽しかったです。大変って思わなかったのがよかったんですよね。楽しすぎて、ハマリすぎちゃって。寝る時間を削ってまで取り組んでましたね。睡眠時間とか1~2時間ですよ。だから電車の中で寝ちゃうんですよね。そうそう、話ずれてましたね(笑)。DJの練習については、毎日クラブに行って最前列でDJのプレイをずーと見てました。たとえナンパをされようが。「ごめん、今、一生懸命だから」って言って(笑)。 1人で見てるからよく、「そんなにDJが好きなの?」って言われてましたね。 私、オープンからクローズまでいるのが大好きだったんですよ。早い時間帯によくかかってたのが、D'Angeloの「Brown Sugar」でしたね。私、DJに聞いて買いました。あと、バーでよくかかってたのがGang Starr、Group Homeかな。アンダーグラウンドヒップホップがよくかかっていた場所に好んで行ってたんです。それから、私も新曲より昔の曲を掘り下げていったんです。とにかくレコードは、いっぱい買ってましたね。 渋谷ですね。レコードの放出セールあるじゃないですか?あれに行ってMUROさんの横で掘ってたりしました。もちろんそのころは、まだ繋がってないので「あー、MUROさんがいるー」って思って見てましたけどね。それで、レコードを掘っててSOULS OF MISCHIEFの「93 Til infinity」があったんですよ。以前持ってたんですが盗られちゃって、すごい探してたんですよ。それが目の前で他の人が先に取ってしまって。私「あぁ...」っ思わず声に出しちゃったんですよ(笑)。それで目が合ったんで「それ買っちゃうんですか...」って恥ずかしながら聞いたら、その人が優しくて「いいよ」って譲ってくれたんですよ。 今は、海外のサイトで買ったりプロモをデータでもらったりが主ですね。BEATPORTはWAVで買えるからいいですよね。やっぱりいい音でかけたいし。 最近はあんまり詰め込まなくなったんですが、以前は、週5本くらいやってましたね。 とにかく、クラブでDJがやりたかったんですよ。初めてクラブでDJをした時に、あまりにもDJできなくて、恥ずかしくてフロアに出て行けなかったことがありました。うまくできなくて泣いたこともありましたね。それを友達が全然わかんないよって慰めてくれるっていう。DJは、 真剣に取り組んでたんで、ものすごく悔しかったんですよね。 最近ってPCの普及で、ミックスし難い曲があったら少しエディットしてぴったりサビが合うようにできるじゃないですか。だから最近はミスっていうこと事態が無くなってきていると思うんですよ。当時はレコードのみだったし、入れるタイミングとかすごい繊細だった。カットインする時もレコードが歪んでたりするとミスに繋がるし。だから自分でステッカーを貼って歪みを補正したりしてましたよ。 やっぱり物事には良い点と悪い点が両方あると思うんですけど、良い点は、たくさんの曲を持ち運べること。実際にいつも経験してることなんですが、海外で4時間DJすることがあったんですよ。その時、レコードだと重量制限だったりとかでレコードを持って行きづらいじゃないですか、それこそ4時間もあったら何箱持って行かなきゃいけないんじゃないかって。でもデータで持ち運べてパソコンでプレイすることができるようになって、あの曲持ってくるの忘れたとか、あの曲かけたいなってことにすぐ対応できるのは、すごくいいことですね。悪い点は、1曲1曲のありがたみが薄れたことかな。以前は、1枚買うのに大変な思いをして手に入れてたから愛が込めれたんですよね。だから1枚1枚大切に扱ってたけど、1曲1曲に対する愛が少し変わってきちゃったかなと思いますね。 オーガナイザーをすると、私が思い描いていた1日が実現できるのがすごいいいことだと思ったんですよね。それで、普段よく遊んでいた横浜の"LOGOS"で開催してましたね。やるなら、スタッフは絶対女の子だなと思ったのと、ダンスもしていたので、ダンサーの友達も多くてショウケースとか入れて平日やっていました。平日で集客するのってすごい難しかったんですけど、ボリュームがあれば華やかにその日を彩れるかなと、いろんな人にほんと協力していただいて開催してました。 いっぱいいますよ!それこそWATARAIさん、HASEBEさん、HAZIMEさん、TA-SHIさんが出てくれたり。あとDJ HALと8MANが途中からレギュラーだったんですよ。「BERRY JAM」は、8年くらい続けてましたね。ほんといろんな人が出てくれたんです。だから「あの時、BERRY JAM出てたんですよ」って言われることが多いですね。 そう。あと、私自身が毎日クラブに行ってたから。名刺を持って、知り合ったら渡してましたしね。レコード会社の人にも会いに行ったりとか。ユニバーサルは、Def Jamを扱ってたから当時よく遊びに行ってました。それで レコードいっぱいもらって、やったーってなってましたね(笑)。かなり行動力はあるほうだと思います。 思ったらすぐ動いちゃうほうなんで。言ったことに責任も持つほうだと思いますし。だからそれを実行しないのが嫌になるんですよね。 やっぱり負けず嫌いっていうのと、ほんとに好きだったんですよ。DJでお金をもらいたいって当時まったく思ってなかったですし。ただ、目標があったんです。例えばラジオ出たいとか、自分の作品を世に出したいとか、海外に行き世界中の人とDJを通して繋がりたい、だとか。毎年目標を書いているんですが、目標を達成して消せるのが楽しかったんです。成長ぶりが分かるじゃないですか。今年がんばったなーとか、来年はもっと大きい 目標ができるなとか。あんまり大きすぎる目標を書くと消せないから、小さめの目標をいっぱい書いてましたね。 はい、続けてます。 もう1つ活動できる国を増やしたい。やっぱりLAだったりNYだったりUSを拠点にしたいなと思っているんです。この間、USに行ってきたんですよ。ラスベガスのMAGICに行って、いろいろなアーティストに会って話してきたところなんですよ。おもしろかったのは、LAに行くと、今ほんとにエレクトロなんですよね。ハワイもそうでした。ハワイではDJをしたんですけど、Rihannaみたいな曲もいいけど、エレクトロにしてくれってリクエストがあって。それで私もエレクトロをもちろんかけて、盛り上がったし楽しかったんですけど、最後NYに行った時にBPMも遅くてアンダーグラウンドでやっぱりかっこいいなって思ったんですよね。NYがNYらしい感じだったんですよね。だから最近ちょっとNYに寄りつつあるんですけど。その時も毎日クラブに行ってました(笑) そうですね(笑)。 そうですね。「DIAMONDS feat.JAMOSA,LUNA,SILVA,ia」が1番最初に作った曲だったんですけど、この曲は、私の周りで「この子がんばってるな」って友達を4人ピックアップしたんですよ。それぞれが、自己主張が強い人たちだから大変だったんですよ(笑)。 全然だめでしたね、まとめられなかったですよ(笑)。でもそういう子を集めたかったんですよ。今もみんな続けてがんばってますしね。 そうですね、まさに! オリジナルアルバムを作る話自体は5年くらい前からあったんですけど、今回ようやくリリースすることになって、このアルバムを象徴するような曲にしたいなと思っていたんですよ。USサウンドに負けないパワーを持っているんです。間に入れてもひけをとらないような。それで人選もDOUBLEとJESSEにしたんです。エッジでハイブリットなトラックなだけに、音とキレイに絡み合うような粘りのある歌で、透き通るような声質を持つTAKAKOちゃん(DOUBLE)と、どんなジャンルにも対応できる器用なアーティストJESSEがぴったりだと思ったんです。英語の発音もしかっりしてるのでUSサウンドにも負けないんですよね。実際クラブでかけても、ものすごい盛り上がるんですよ。リリース前なので、みんなは誰の何て曲か知らないのに、音で盛り上がってくれるんです。 どういったところが? ありがとうございます(笑) そうですね。あと最近、エレクトロのDJの人と一緒になる機会が多いんですよ。 USから流れてきたんだと思います。レゲエが流行った頃と似てますよね。一時期レゲエのアーティストと一緒になる機会が多かったんですよ。曲もSean Paulをはじめ、ヒップホップの中にレゲエをフィーチャリングするとか、当時多かったですよね。だからその流れと似てるなと思います。 私は、やっぱりDJなのでクラブでかけててみんなが楽しくなる曲がたくさん詰めたかったんだなと思います。この1枚でパワーをもらってほしい、元気になってもらいたい、楽しい気分になってもらいたい、そんな1枚になってくれたら嬉しいです。 私は、成長していくのが見えないのが嫌なので、音楽に関する全てのものは、専門の人に習って今も勉強中です。勉強することってほんと大事だと思います。 少しでも続けてると確実に成長できるじゃないですか。最初できなかったことができるようになる。すると最初できなかった時の気持ちを忘れてしまうんですよね。それが当たり前になってしまうと、がんばってきたことすら忘れてしまってる。でもそれってすごい怖いですよね。がんばった過程をしっかり覚えていると、諦めることをしなくなるんですよね。継続してがんばっているから、なおさら。 アーティスト:DJ MAYUMI
レーベル:UNIVERSAL MUSIC
フォーマット:CD
発売日:10月31日(水)
価格:¥2,980

●トラックリスト
01.BERRY JAM feat.DOUBLE,JESSE
02.PARTY UP feat.ZEEBRA,HOKT,MAY'S
03.PARADISE feat.AK-69,BIG RON & JAY'ED
04.Ready Go Go feat.傳田 真央,COMA-CHI & HUNGER(GAGLE)
05.DIAMONDS feat.JAMOSA,LUNA,SILVA,ia
06.Girls Party feat.twenty4-7
07.I'll Be There feat.WISE,石川マリー
08.CRAZY IN LOVE feat.MAKI GOTO with FALCO&SHINO
09.Let It Go feat.SATOMI'
10.Sky High
11.PARTY UP feat.ZEEBRA,HOKT,MAY'S [Dancehall Remix]
12.PARADISE feat.AK-69,BIG RON & JAY'ED [2010Remix]
13.DIAMONDS feat.JAMOSA,LUNA,SILVA,ia (Sparkling Rock Remix)

■オフィシャルサイト
http://www.djmayumi.jp/pc/sprm2012/

■iTunes
https://itunes.apple.com/jp/artist/dj-mayumi/id217930181

■レコチョク
http://recochoku.jp/artist/30038785/
https://www.pioneerdj.com/ja-jp/product/software/wedj/dj-app/overview/