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el esperanka

Serph
el esperanka

「スペイン語のesperanca(エスペランサ)は希望を意味します。僕の音楽が誰かにとってのささやかな希望になってくれればという思いと、従来のやり方、形の希望ではなく、新しい希望が必要だという感覚から、esperanka(エスペランカ)としました」(Serph談)

ジャズを基調に、エレクトロニカ、クラシック、ハウスなどが織り交ぜられた、ファンタジックで、ドリーミーな世界観はそのままに、本作はあらゆる方向で進化を果たした作品となっている。アルバムを通しての特徴とも言える、Mumあたりに近い透明感を持った女性コーラスをフィーチャーし、シンセとストリングスのレイヤーが高揚感を誘う“twiste”、タイトル通りに、次々と風景の変わる不思議な小道を歩いているような“magicalpath”、本作の中でも最もポップで、リコーダーがチャイルディッシュな印象を強めるSerph版「こどもと魔法」といった感じの“parade”など、序盤から聴き所は多い。

インストのクラブ・ミュージックを背景としながらも、プログレ的と言ってもいいぐらいの多彩な展開を持ったSerphの楽曲の真骨頂は、特にアルバム後半に凝縮されている。まるで夢の中にいるような、辻褄が合っていないにもかかわらず、さもそれが当然であるかのような不思議な感覚に襲われるのは、Serphの作品ならではの体験だ。本作の作り込みは過去作と比べてもかなりのもので、制作期間中は相当な精神力を要したであろう。そして、アルバム中最も明度の高い、キラキラとした希望の光を感じさせる“crystalize”でアルバムは厳かに幕を閉じている。(オフィシャルサイトより一部引用)


■オフィシャルサイト
http://www.noble-label.net/catalog/?ja&code=NBL-207