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Rob Durand

 2013年よりアムステルダム近郊で毎年8月に開催されている人気野外フェスティバル「Psy Fi festival」。本フェスは、もともとフェスクルーたちの誕生日を記念して行う小規模なイベントだったのだが、その規模は徐々に拡大していき現在では 「BOOM」や「OZORA」に次ぐ大規模なトランスフェスティバルへと成長。環境・アート・音楽共に世界から高い注目を浴びている。
 そんな話題のトランスフェスティバルが、国内のサイトランスシーンを代表するレーベルMatsuri Digitalとコラボレーションし、2月6日(土)に代官山UNITでイベントを開催。「Psy Fi festival」のコンセプトや今後の方向性、そして今回の開催に対しどのような意気込みを抱いているのか。Matsuri Digitalを主宰するベテランプロデューサーのDJ TSUYOSHIが、「Psy Fi festival」の主催者であるRob Durandにインタビューを行った。


Interviewer : Tsuyoshi Suzuki

 

 

こういったフェスティバルのような集まりが平和な世界を創造する一番の原型だと思ってる。


ーーまずは、「Psy Fi festival」を始めたきっかけなどを聞かせて下さい。
最初はただ自分たちの誕生日を記念して行うイベントだったんだ。よくあるパターンだけど、何年か世界中のパーティーを飛び回った後、それらで得た経験を生かしていくうちに、気がついたら今の「Psy Fi festival」までに急速に成長していったんだよ。自分でも驚いているよ。当初、自分たちのなかではいつかこの素晴らしいシーンに対して何かサポートというか、貢献してみたいと思っていた。でも今は、音楽だけじゃなく自分たちの経験を生かしてもっといろいろな角度からアプローチして、このイベントをクリエイトしていきたいと思っているんだ。僕らは比較的まだ若いグループだから、フェスティバル/コミュニティーに関するさまざまな新しいアイデアが日々出されて進化していくことを感じているし、アプローチしていきたいと思っているよ。僕らの考えでは、こういったフェスティバルのような集まりが平和な世界を創造する一番の原型だと思ってる。僕らが考えるこのコンセプトによって、「Psy Fi festival」に来てくれた人たちが、彼らの日常生活にも何かいい影響を及ぼして役立ててくれればいいなと切実に願っているよ。いずれにせよ、僕らはこのシーンを通じてなんらかの方法でより良い世界をクリエイトできるポテンシャルがこのフェスには充分にあると強く信じているし、それらが僕らの強固たるモチベーションにもなっているんだ。  


ーー他のフェスティバルと比較してみて、「Psy Fi festival」だけがもつ特徴などはありますか?
うーん。彼らは彼らの方法で表現していると思うし、そもそも他のフェスティバルと比較するということに関してはあまり気にしないようにしているね。他のフェスティバルと同じように、僕らは、僕らのコンセプトや信念を強く持って、それを貫き通したいだけだよ。

 

 


ーー今後、「Psy Fi festival」をどのような方向に持っていこうと思っていますか?
その質問はコマーシャルな方向性、つまり商業的にっていうことかな? であれば答えはイエスだね。どんなイベントやフェスティバルでもチケットは有料だし、感覚的には告知や広告を打っているんだし。そういった意味では商業的なコマーシャルの方向だよ。ただ、僕らのシーンは商業的なところから脱却することが僕らの達成点であったりもするからね。僕らのシーンにはとてもアンダーグラウンド(ここではエッジの効いたコアな人たち向けという意味や、あまりマスメディアの部分で知られていないという意味)なアーティストもいれば、他のシーンにも知られている著名なアーティストも存在している。そういったさまざまなアーティストが混在しているところが良いところだと思うし、僕らはそういうシーンをもっと日常的な生活のレベルにしっかり溶け込ませ、社交的な人生観をこのフェスに来た人たちに理解してもらおうと頑張っているんだ。


ーー今、世界中に再度広がりつつある、サイトランスシーンについてどう思っていますか?
うん、アメイジングだね! 毎年、規模も動員数も増え続けているし。ただ、ここで僕らが常に気を使わなければならないのは、このシーンの価値観をキープすること。これはとても重要なことで、多くの若い世代がこのシーンに加わってきている現在、僕ら、あるいはその上の世代の人たちがこの重要性を常に教えてあげることが大切なんだ。僕らにとってこのシーンは音楽だけじゃなく、 とても広域にわたって奥が深く、自己の探求やそれらによって世界が繋がること、地球規模/宇宙規模で捉えていかなければならないと本気で思っているし、実践しているつもりだよ。

 

 


ーー日本のサイトランスシーンについてはどう思っていますか?
日本には今まで一度も訪れたことがないから正確には言えないけど、彼らはとにかくいつもフルパワーでポジティブな印象がある。最高だね!

ーー今回の「Psy Fi Japan」が行なわれることに関して、どういう感想を持っていますか?
とてもエキサイティングだし、とても感慨深いし、楽しみにしいるよ! 美しい日本で開催できてとても感謝している。ありがとう!

ーー今年の「Psy Fi 2016」はどのような感じになるのでしょうか? また将来的には、「Psy Fi festival」をどのようにしていこうと思っていますか?
今後は、もっと教育に役立つようなプログラムを用意したいね。そこを焦点にして、フェスティバルを企画/運営していきたいと思っているんだ。そう、「Psy Fi 2016」ではそういうプログラムに深く関係するワークショップみたいなものが盛りだくさんなんだよ。僕らは可能な限り、いろいろな角度から幅広く物事をとらえ、今までやってきたことをより向上させ、発展させることを常に目指してやっている。今ある僕らの地球(自然)を大切にし、革新的なことにトライする柔らかい姿勢でいたいんだ。気になったら、君のその目で確かめに来てね!


Rob Durand ( ロブ デュランド)
写真家歴13年
サイトランスシーンに出会い、2013年3月28日、Psy Fi fetivalを始める。その後、Psy Fiチームを結成し、この短期間でヨーロッパを代表するトランスフェスティバルに成長させる。

 

 

- Event Information -

開催日:2月6日(土)
会場:代官山UNIT
時間:23時
料金 : 当日 5,000円 前売 3,500円
出演:
UNIT/【 Psy Fi Floor】Koxbox (Koxbox Music), TETRAMETH (WEAPON Records), JOUJOUKA (MATSURI DIGITAL), DJTSUYOSHI (MATSURI DIGITAL), YUTA (MATSURI DIGITAL), K.U.R.O. (Psyristor Trax)
SALOON/【Hentai Floor】Ubar Tmar (Panorama Records), THE天国畑JAPON, Guusun (WAON), ヘンタイカメラマン (liberdade. beneficio)MASA (Space Gathering), minami (manosu)
UNICE/【 BLACKSHEEP & OtOdashi Floor】ifax! (BLACKSHEEP), SUNGA (BLACKSHEEP), COGEE (BLACKSHEEP), MJ (BLACKSHEEP), NOCO (Paramount), HIDAI (OtOdashi), TAAAHHH (OtOdashi), Ukyo (OtOdashi)

■clubberia page
http://www.clubberia.com/ja/events/247344-MATSURI-DIGITAL-presents-Psy-Fi-ShowCase-in-TOKYO/