INTERVIEWS
>

Darren Emerson

 
- もともとこのレーベルは、僕の作品をリリースすることが目的だったんだよ。実は〈Detone〉のDEはDarren EmersonのDEでね -
 


- 今回、4年ぶりというミックス作品を日本のレーベル〈Heartbeat〉からリリースすることになったわけですが、どういった経緯から実現することになったのでしょう?

昨年末に「WOMB Adventures」のツアーで日本に行ったんだけど、その時に〈Heartbeat〉の連中と会ってね。主にTonyという人物だったんだけど、彼に参加を説得されたんだ。そのレーベルから過去に出てた素晴らしいリリースを何枚か知っていたし、特にGilles Petersonの作品を気に入っていて。それで、じゃあ〈Detone〉の音源でDarren EmersonによるDetoneミックスを作ったらどうだろうというアイディアが湧いて、昔のものを少し、新しい音源を少しという形でやろうということになったんだ。

 
- これまでに〈Heartbeat〉のミックスCDでは、Gilles Petersonに加え、Francois K.やDerrick May、Timmy Regisford、Dixonといった海外DJに加え、日本国内からはDJ EMMAといったDJがラインナップされていますが、これらの作品を聴きましたか?

〈Heartbeat〉のスタッフに何枚かもらったからいろいろ聴けたんだけど、さっきも言ったようにGilles Petersonの作品を気に入ったね。僕自身、Gilles Petersonの大ファンだし、僕の新しいバンドを強力にサポートしてくれているんだ。もちろんDerrick Mayの作品も良かったね。Derrick Mayとは長い付き合いだけど、最近では日本くらいでしか会わないんだよね(笑)。そして、もちろんDixonも。とにかく、そのほかも含めてラインナップが素晴らしいし、僕が尊敬する人たちばかりだから、その一員に加われるのはうれしいよ。

 
- 今回のミックスCDはあなたが主宰するレーベル、〈Detone〉からの音源がセレクトされているわけですが、どういった狙いからの設定なのでしょうか? 〈Detone〉レーベルのサンプラー的な意味合いがあるのでしょうか?

そうだね、僕自身のリリースもあるからね。実は、もともとこのレーベルは僕の作品をリリースすることが目的だったんだよ。実は〈Detone〉のDEはDarren EmersonのDEでね。実際に立ち上げてからは、レーベルマネージャーと話し合って、その他新旧のアーティストも取り入れていくことになったんだけど。まあ、そんなわけで、これを機会に日本のみんなに〈Detone〉の音を紹介できればいいと思った。Paul JacksonやMutinyといった昔からのUnderwaterのアーティストから、Kevin Saundersonの息子Dantiezのような新人まで参加しているよ。もしかすると2014年には日本で〈Detone〉のイベントができるかもね。

 
- 今作のミックスを制作する際に、楽曲のセレクトはどのように行ったのでしょう?

やはり、レコーディングしながらそのときのフィーリングで決めた部分が大きいね。それが僕のやり方だから。パイオニア CDJ-2000を2台スタジオに持ち込んで感覚的に録音した。素材自体は、すでにリリースされているもの、最新のもの、そして未発表のものとをバランス良く選びたいという意図はあった。

 
- 〈Detone〉は気鋭のトラックメイカーの発掘も積極的に行っていますが、どのように見つけ出してくるのでしょう?

僕はDJだからいつも最新のトラックをプレイしている。いわば、常に新しい刺激的な音に耳を澄ませている。〈Detone〉のレーベルマネージャーをしているWez Saundersも同じで、2人でいつもアンテナを伸ばして引っかかった人を連れてくるというパターンが1つ。また、デモを送ってきてくれる人もいるから、デモを聴いてそこから発展していく場合もあるよ。

 
 
-「レインボー2000」などは本当に記憶に鮮明に残っている美しいショーだったね。朝が訪れて、太陽が昇り、霧の中から富士山が見えてきた瞬間はもう"ファック……"ってね。一生忘れないよ。-
 


 
- UNDERWORLDでの活動経験はアナタにどんな影響を及ぼしたと考えますか? また、UNDERWORLDの2人とは今でも交流がありますか?

僕がやっていることは何も変わっていないと思うよ。UNDERWORLD以前、UNDERWORLDの一員だったころ、そしてそれ以降と、僕は基本的にずっと同じことをしているつもりだ。昔からハウスとテクノが好きで、当然、テックハウスというジャンルを僕が作ったわけではないけど、最初からその2つをブレンドしたようなスタイルで曲を選びDJをしてきている。そういう意味で特に影響があったとは感じていないね。もちろん、UNDERWORLDというユニットの一員であったことは素晴らしかったと思っているし、恋しく思うこともある。ものすごく楽しい時間を過ごせたし、巨大なライブをやったり。例えば、「レインボー2000」などは本当に記憶に鮮明に残っている美しいショーだったね。朝が訪れて、太陽が昇り、霧の中から富士山が見えてきた瞬間はもう"ファック……"ってね。一生忘れないよ。「フジロック」もそうだし、いい思い出だよ。でも、物事は変わるし、人生はどんどん先へ進んでいくんだ。たまに、再加入しないのか聞かれることもあるよ。Karl Hydeとは今でもたまに話をする。あと、最近だとロンドンオリンピックがあって、それでUNDERWORLDの曲が予想以上にたくさん使われたから、あのころは良く話をしたね。本当に次から次へ僕らの曲がかかって、ちょっと感傷的になってしまったよ(笑)。

 
- 現在は、どれくらいの頻度でギグを行っているのでしょう?
 
今でも結構な頻度だよ。先日はインドに行って、このインタビューの後にはブエノスアイレスだ。8月には日本で「DISCOVERY」という野外フェスに行った後、バリ島にプレイしに行ったし、近々UK内でもいくつかギグが予定されている。

 
- 最近で思い出深い現場はありましたか?

どれか1つを選ぶのは難しいかな……。もちろん、日本は好きだからどうしても日本でのイベントは印象に残ることが多いけどね。これは君たちのインタビューだからそう言っているわけではなく、本当に好きなんだ。どんなハコだろうと、それぞれが違いつつも、良いサウンドシステムと良い観客がいつもそこにはある。そしてずっと忠実なファンのみんながいてくれるから、気持ちが良いことだよね。この〈Detone〉のミックスは僕の音楽人生の新たなチャプターだと思っているから、みんなに聴いてもらえればうれしいね。

 
- 日本のファンにメッセージをお願いします!

日本のファンへのメッセージは"長年にわたって僕をサポートし続けてくれてることに本当にありがとう"という一言に尽きるね。本当に忠実なファンがいっぱいいてくれることがうれしい。これからも楽しいパーティをみんなに届けることを約束するよ。

 

- Release Information -

タイトル:
DETONE Mixed By Darren Emerson

アーティスト:
Mixed By Darren Emerson

価格:
2,500円

発売日:
10月23日

トラックリスト
01. Darren Emerson - Decisions (Matt Tolfrey & Chris Sylvester Remix)
02. Darren Emerson - Hard For Slow (Ruthit Remix)
03. Tim Richards & Mike Montano - Duke's Take (Original Mix)
04. Paul Jackson - Southpaw (Original Mix)
05. Darren Emerson & Jamie McHugh - Gracelands (Christian Smith Remix)
06. Tyrannosoul - Fizzy Night (Josel Edit Original Mix) (未発表曲)
07. Giuseppe Morena - Via 100 (Original Mix) (未発表曲)
08. Rose Tinted - Grito (Original Mix) 
09. John Tejada & Justin Maxwell - Razzle (Original Mix) (未発表曲)
10. Darren Emerson - Hyper City Missiles (Vince Watson Reshape)
11. Mutiny & Asle Bjorn - Life (Original Mix)
12. Saytek - 1 Light (Original Mix)

■リリースページ
http://www.clubberia.com/ja/music/releases/4343-DETONE-Mixed-By-Darren-Emerson-Darren-Emerson/