INTERVIEWS
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Simian Mobile Disco

ありがとう、アルバムの出来にはとても満足しているよ。今までで1番満足のいくアルバムだね。このアルバムはツアー中に空いた時間を縫って少しずつ作っていったんだ。そのあとで腰を落ち着けて仕上げをしたんだけど、どのトラックをアルバムに入れてどのトラックを入れずにおくか決めるのが1番難しかった。まだ何曲も未発表の曲が残っているよ。 この質問にちゃんと答えたらそれだけで1つのインタビュー記事になってしまうね。短くまとめると、僕らはいつもエレクトロニックミュージックに影響を受けてきたんだ。レディオフォニック・ワークショップみたいな初期のものや、初期のワープやシェフィールド周辺のエレクトロニカ、アシッドハウスやテクノとか…あとは、サイケやプログレッシブなのものにもたくさん影響を受けているよ。 惹かれるのはとにかく彼の素晴らしい機材とメロディーの使い方だよ。ファーストのSelected Ambient Worksは僕らに大きな影響を与えたアルバムだね。 僕らにとってはただ自然に僕らの音を進化させていっているだけで、特に大きく方向性を変えているとかいうつもりはないんだ。Delicaciesでやっているようなクラブっぽい要素は残しつつも、家にいるときにも聴けるようなレコードが作りたかった。アルバムのタイトル「Unpatterns」はパターンがずれたり、変化したり、重なり合ったり干渉し合ったりすることで新しいパターンを作りだすっていうテーマを反映している。アルバムに入っているトラックの多くはシーケンサーやドラムマシーンのループをそんな風にタイミングをずらしたりして、その上で全体の曲展開を構成するってやり方で作ったんだ。 今回はゲストボーカルを使わないって決めていたから、その代りに使えるボーカルのサンプルを探していたんだ。その時にCilla Blackの忘れ難いボーカルフレーズを見つけて、このフレーズのメランコリックな雰囲気が気に入った。曲自体もこのサンプルを元にしてできていったんだ。 この曲にもメランコリックな雰囲気を意識しているよ。夜の終わりの感覚、クラブの後の陶酔感が薄れて時が経っていくような感じさ。それと同時にこれは執着心っていう、労力を要する骨の折れるタイプの欲望についてイメージした曲でもあるんだ。 その周辺のミュージシャンって皆実際にはそれぞれ独自のサウンドを持っているし、直接比較してみるとどれもかなり違って聴こえるよね。僕ら自身もずっとそのシーン側にいたと思う。僕らの音楽はその辺りと一緒に括られて扱われていたし、人々も僕らをそのシーンと関連付けて考えていた。今は僕らの音楽はそこから少し離れて進化してきているけど、自然な変化だよ。アーティストっていうのはキャリア中ずっと同じ音楽ばっかりやっているべきじゃないし、誰でも成長して変化していかなきゃいけない。 アルバム毎に違うな。Delicaciesの時はとにかく純粋なクラブミュージックを作るっていうことだったし、このアルバムではそれよりもっと控えめで深いものを作るってことを意識したよ。 ボーカル曲のほとんどはインストゥルメンタルの曲として書き始めるけど、ボーカルを乗せた時点でがらっと変わるんだ。前のアルバムでゲストボーカルをたくさん使った時は、ボーカルを入れた後に全く違う曲に変わってしまうトラックも多かったんだ。 僕らはリミックスに関してはうるさいんだけど、それが高じて今回のアルバムはむしろ一切リミックスをしないことにした。今までにはいくつも素晴らしいリミックスもあったけど、今回はわざとそういうのから距離を置いておきたいんだよ。 Kate Morossと彼女のチームに監督をしてもらって、全てのトラックにビデオを作る予定だよ。コンセプトは彼らが独自に考えているから、そっちに聞いた方がいいかも。彼らに僕らが好きなものや逆に嫌いなものとかは、いろいろと伝えておくけど、実際のクリエイティブなアイデアは彼らが持ってきてくれるんだ。 他のミュージックビデオにはあんまり興味はないな。 はは、それはないね。僕らは自分たちの音楽を政治的な主張のためには使わないよ。 たくさんあるよ。Caribou/Daphniの作品はどれも素晴らしいね。ちなみに日本人だと音楽家ではないけど、葛飾北斎が好きだよ。 いや、サマーソニックには出たことがないから知らなかった。今回は、Aphex Twinの映像もやっているWeirdcoreのEnoを一緒に連れていくから、ビジュアル面もすごく良いものになるはずだよ! 2007、2009年には、フジロックにも出たけど、どちらもとても良かったよ。素晴らしい時間を過ごせたね。 特に変わってはいないな、前よりもっと機材が買えるようになったくらいだね!僕らの生活ってすごく普通だよ、スポーツカーを乗り回したりとかもしていないしさ。 その頃の唯一の夢は、ミュージシャンとして生計を立てて自分たちの好きなことをやるってことだったから、その夢は実現しているね。 全てであり、何でもないもの。