2008-05-08 UP

Akiko Kiyama

RICHIE HAWTINのMIX CD「DE9 | TRANSITIONS」にトラックが収録された唯一の日本人アーティストAKIKO KIYAMAのファーストアルバムが5月18日に発売になります。そこで、現在ベルリンに拠点を移し活動しているAKIKO KIYAMA本人にその世界が注目するプロダクションについて、またベルリンでのクラブシーンの状況から普段の生活までインタビューを行いました。世界の一線で活躍するアーティストAKIKO KIYAMAの、アルバムに収録された曲のように繊細で深い言葉をお楽しみください。

kisisita

─ まずファーストアルバム「SEVEN YEARS」について、これまでのAkiko Kiyamaさんのプロダクションよりも、さらにディープに、芸術的になった印象を受けました。今回のアルバムを制作するにあたって心がけた事はあったのでしょうか?

心がけた事というか、そうするしかできなかったというか、頭の中を一旦空にしようとは思いました。いつもそうなんですが、あまり大きなコンセプトを製作前に持ってしまうのは自分のやり方ではなくて。自分の中ではあくまで音の方が自分の思考よりも常に上のものなので、自分の小さな意図や欲を音に入れようとはあまり思っていないです。むしろ手探りでただ音をひたすら聴いていって、それらがどういう方向にいきたいのか、どういう他の音を混ざっていきたいのかを聴くという作業が私の作るという作業に近いです。ただ色々と曲が出来上がってはいたので、最終的にどの曲をアルバムに入れようか、どういう曲順にしようかというのはアルバムだからできることでしたね。

─ プロダクションで使用している機材について、支障がなければ教えて頂けますか?

メインはAbleton Liveで製作してます。あと音楽製作を始めたころはよくReasonを使っていたので、使い慣れていることもあって今でもNNXTやRedrumはよく使っていますね。ハードシンセで気に入っているのはSH-101。音もそうだけれどコンパクトでレトロな見た目も好きです。

─ RICHIE HAWTINのMIX CD「DE9 | TRANSITIONS」に自身のトラック「Like Ancient」が収録された経緯を教えて頂けますか?

私がSud Electronicからデビューシングルを出してしばらく経った時にある日Richieから直接メールがありました。ちょうど2004年の11月で彼はRIcardo(Villalobos)とPhazonでプレイするために来日していて、時間があったら私のライブをみたいということだったのですが、当時私も大学生でそんなに頻繁にライブをしていなかったのでとりあえず渋谷で会って話をしようというのが最初でした。それ以後は彼が来日した時にデモやリリースを持って行ったり近況の話をしたりとコンタクトはとっていて、それから半年後くらいにLike AncientをDE9で使いたいというメールを受け取りました。

─ バイオグラフィーから幼少よりクラシック音楽の教育を受け、Drum'N'Bassを通過していると知りました。その遍歴が今のAkiko Kiyamaさん独自のプロダクションに反映されているのでしょうか?または現在でも様々なジャンルの音楽を聴いているのですか?

父がもともと指揮者志望の人だったこともあって、私もクラシック音楽の勉強は結構した方だと思います。実際の製作にそういった手法や、たとえば自分で演奏したピアノを入れるとか、そういうことは基本しないのですが、それでもクラシックの影響はおおいに受けているかなと今になって思います。音楽の聴き方というか。小さい頃から右手がメロディーで左手が伴奏というスタイルの楽曲が大嫌いでもっとバッハのフーガや合唱曲のような複旋律のものが好きでした。ピアノでそういう曲を弾く時はすべての旋律を頭で同時に歌いながら弾くわけなんですけれど、そういう横の流れと各旋律ごとがまざってハーモニーになる縦の響きと両方に注意しないといけないので、そういう聴き方、歌い方を幼い頃からずっとやってきましたね。リズムのレッスンというのもあったのですが、歌いながら右と左で違うリズムをたたくとか、わりと得意でおもしろかったです。ドラムンベースは中学生のころたくさん聴きました。BPMは早いけれど全体は大きなグルーブでできてる音楽なのでそういう相反するところがおもしろくて。あの頃はいかに複雑でおもしろいリズムかが私の中での良い曲の基準でもありましたね。ここ最近は家ではあまりテクノやダンスミュージックは聴いてないです。家で聴くものとしては始まりと終わりがしっかりあるスタイルのものが好きなので、極端な話フォーレのレクイエムやバッハのゴールドベルグはよく聴いてます。最近の音楽で言えば、まだ正式にリリースされたものはないのですが、The Ghost Of A Saber Toothed Tigerがとても好きです。

─ 現在、ベルリンに活動の拠点を移したそうですが、東京での活動と比べるとどう違いますか?またベルリンのダンスシーンの状況を教えて頂けますか?

週末ライブでその都度違う国、場所に行くという以外、活動自体はそんなに変わりないと思います。国によってパーティーの雰囲気もかなり違うので、はじめて行く国はどんなセットを持っていったらいいかなと考えたりしますが。ベルリンはある種この世界のプラットフォームのような場所なので、毎週のように色んな国の人が仕事やホリデーで次々とやってくるので、その都度世界中の友人知人に頻繁に会えるというのは好きですね。最近はベルリンのクラブといっても観光のお客さんがかなり大勢いて、Panorama barやWatergateなどは本当にたくさんいますね。もちろん毎週良いラインナップのパーティーをやっているので内容に変わりはないのですが、自分自身が遊びに行く時はArena Clubなどもう少し小さい箱が好きです。あと夏場のオープンスペースのClub der Visionaereもベルリンならではゆるい感じの雰囲気で気に入っていますね。音的には最近ハウスがかなり多いと思います。

─ ライブスケジュールを見ると、世界各地でライブを行っているようですね。どこの国でのライブが印象に残りましたか?その理由も含め教えてください。

ロンドンのFabricやイタリアのKamakamaなど大きなパーティーでのプレイというのももちろん強い印象がありますが、先日行ったばかりのモスクワのSave Festivalというパーティーはとても面白かったです。出演者が私をいれて5人だったんですが、5人ともライブセットで。DJとの合間にライブをするというのが普通なので、いつもと違った感触でした。ロシア語はまったくわからないのでそういう意味でも面白かったです。

─ 週末になるとライブで忙しいと思いますが、休日はどのように過ごしていますか?

特に変わったことはしてないのですが、天気の良い日は音楽を聴きながら散歩するのが好きです。あとはドイツ語の勉強をするくらいでしょうか。料理したりギター弾いたり友人とカフェやディナーに行ったり。。いたって普通です。

─ 最後に日本のファンの方々に何かメッセージを頂けますか?

いつもサポートありがとうございます。日本のお客さんは音楽に詳しくてマナーがよくて、また会場でお会いできるのを楽しみにしています。アルバムも是非宜しくお願い致します。

■ Artists

Akiko Kiyama
  • Release
  • Interview

More >

pagetop