INTERVIEWS
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DOSEM & U:ICHI

─ まずは、3月16日(土)大阪G2、19日(火、祝前日)代官山AIRでのDOSEM "Origin" Album Japan Tour 2013開催にあたっての経緯について教えてください。

U:ICHI :
ORIGINやSpairal Attractionあたりのトラックを聞いた時に、コイツめちゃくちゃかっこいいなと(笑)。
それでどんどんトラックを掘っていくとテクノベースのトラックやプログレベースのトラック、幅が広くて自分のセットでもトラックをよく使用するようになって、もう招聘するしかないなと思って開催を決めました。
ちょうど大阪で海外アーティストを積極的に招聘してパーティーを開催しているYASHIMAさんも興味を持っていたアーティストでしたので、東京、大阪で2会場開催の調整ができました。
 

─ 日本の歌姫TOMOMI UKUMORIも出演されますね。DOSEMとの組合わせは意外でした。今回の出演者はどのようなイメージでブッキングされたのでしょうか。

U:ICHI :
自分のDJのスタイルでもそうですが、あまり1ジャンルだけってのが好きじゃなくて。またUKUMORIさんは、過去僕らのLABEL SHOW CASEにも出演してもらっていますが、DOSEMもテクノ、プログレッシブを中心にクロスオーバーするスタイルなので、違和感はないかなと。
UKUMORIさんも2ndアルバムをリリースしたばかりですし、ご一緒できたらまたおもしろいかな、って思い、お声をかけさせて貰いました。
東京公演のブッキングは僕が担当しましたが、日本のDJも含め、いろんなテイストのDJが楽しめる構成になっていると思います。
 

─次はDOSEMさんにお聞きします。DJや音楽活動を始めたきっかけは?

DOSEM :
僕はかなり若いころから楽曲制作を開始して、Fasttrackerという初期に出たシーケンサーで良く遊んでた。とてもおもしろいソフトで、そこから年を重ねるに連れ、いろいろなプログラムを使い、さまざまな音楽を作ったんだ。
最初にクラバーとしてバルセロナのクラブに遊びに行っていたころは、聞いた音をすぐに真似したりして、自分の音を作るアイディアにしていたよ。その後、自分がメインDJのレイブパーティーなどを主催したりして、そのパーティの成功とともに、街一のクラブでレジデントDJとしてプレイするチャンスが舞い込んできた。Technasiaとは、そうやって数々のインターナショナルDJたちのオープンアクトDJとしてプレイしていた頃に出会い、その後の経緯は皆さんのご存じのとおりだよ。
その後、アジアのテクノレーベルSINOと契約し、自分の人生は大きく変わったよ。
 

─今回TRONICからリリースした「ORIGIN」についてなんですが、内容について簡単に教えてください。

DOSEM :
Originは、僕のヒストリーを超越して3枚のアルバムを制作するための旅のスタートだよ。音楽的ランドスケープや影響されたテーマを通じて、僕の過去、現在そして未来感を伝えたいと考えてる。このプロジェクトは、過去に受けた音楽的影響と現在肌で感じ取っている音楽の衝突という個人的な経験を表現してるんだ。意図としては、どのように明日の音楽に基盤を作り出せるかという自己探求さ。このプロジェクトでは、過去何年かで世界中でDJをした経験を生かし、新しい技術とサウンドを組み込んだ上で、ファーストアルバムの『Parallel』よりも、もっとフロア寄りのアルバムを作りたかったんだ。
 
 
─ どんな機材を使って楽曲制作を行っていますか?また、DJセット時の機材を教えてください。また、それはどうしてですか?

DOSEM :
ソフトだらけのPCを使っているよ(笑)。でも特に、今はNative InstrumentsやAbleton Liveがもっぱら多いかな。そのほかにはFocusrite LiquidmixやVIRUS TIはシンセサイザーでの制作には欠かせないツールだよ。
DJプレイの時はPioneerが大好きなのでCDJ 2000を3台とDJM 900を1台を使ってプレイしているよ。そのうち新しいRMX 1000 も組み合わせてプレイしてみたいかな。これは、オールドスクールと新しいデジタルの融合をうまく引き出してくれる最高の組み合わせだと思う。
─ あなたの楽曲はBedrockからリリースされた「Trust」のように時にメロディアスで、SUARAからリリースされた「STAR SAFARI」のように時に無機質なテクノトラックも制作されています。楽曲制作やDJをする時、どんなところからインスピレーションを受けていますか?またお2人に聞きますが、DJプレイへのこだわりを教えてください。

DOSEM :
自分がクラブで踊りたいような音楽を常にミックスしながら制作するのが好きだよ。僕は、1つのスタイルやジャンルにとらわれることはあまり好きじゃないんだ。常に自分自身に挑戦し続けたいと思っていて、でも、僕の全ての楽曲は、自分の伝えたい独特な色があって、1つ1つの楽曲には、個々に意図的に何か具体的に伝えたい要素が詰まっているんだ。例えば、エモーショナルであったり、パワフルであったり、未来的な何かだったり。
僕のインスピレーションは、生きている上で起こる全てのこと、旅行だったり、出会う人たちなどいろいろなところからきているよ。でも基本的には、頭の中でイメージを膨らませることができるから、例えば短編映画のサウンドトラックのように頭の中で膨らませたイメージを音にしているよ。
サイバーパンクやサイエンスフィクション系の映画が好きだから、楽曲制作やDJセットを考える時は、そういう映画にインスパイヤーされていることが多な。
でもクラブに行った際は、静かに人を観察してその場のエネルギーを感じ取り、自分の気持ちを合わせることが好きなんだ。その日のセッションをどう作り上げて行きたいかにより、僕のセットはいつも違う。でも完璧主義で慎重だから、プレイ中はお客さんを観察して、その場を未知の世界につれて行く音楽旅客船のようにしたいと思ってるんだ。
 


U:ICHI :
重複しますが、僕もあまり1ジャンルだけでカテゴライズするのは好きじゃないし、それはオーガナイズパーティーでもそうですし、自分のDJでも一緒で。
例えば深夜の時間帯であれば無機質なテクノだったり、逆にメロディアスで派手なトラックも使うし、朝方だったらボーカル物が気持ちよかったり。スターターの時間帯だったらアンビエント、エレクトロニカも使いますし。
こだわりと言われれば、その中で違和感なくクロスオーバーさせることと、良い意味でディスコにならずオリジナリティーを表現することでしょうか。
 
─ DOSEMさんはFACEBOOKのファンページで今回の日本でのイベント開催が決定した事に'夢が叶った!'と投稿がありましたが、その理由は?何か背景がありますか?

DOSEM :
もちろん!僕は、以前から特に映画やマンガなど日本のカルチャーのファンだったんだ。1番最初に「アキラ」を見たときはかなり衝撃を受けたよ。僕のその後の制作に大きく影響していると言っても過言じゃない。また、数々の困難な出来事を乗り越えてきた日本の人たちと文化をとても尊敬しているよ。 
 

─ 最近のスペインのクラブシーンについて聞かせてください。

DOSEM :
スペインのクラブシーンは、基本的には再構築する時を迎えているんじゃないかな。大きなクラブが閉店して、代わりに小さな箱でおもしろく、興味深いイベントが開催されたりして。クラバーたちはテクノサウンドだけではない、いろいろな音を追及しているし、SonarやMonegrosなど世界的なフェスも開催されてるね。 
 

 

─ お二人のこれからのビジョンや展望を教えてください。

DOSEM :
これから何カ月かはツアーで、イギリス、フランス、香港、日本、アルゼンチン、セルビア、アムステルダム、イタリア各地などを回る予定だよ。また、Carl CoxのレーベルIntecからEPをリリースして、Space Ibizaで開催されるパーティにも参加する。そのほかには、Mauro Picotto、Noir、Kris Menaceなどのリミックスも終わったばかりだよ。

U:ICHI :
やっぱりオーガナイズパーティーを開催するのは楽しいですね。今後もGALAXY RECZとして自分たちのテイストの枠でアンテナに引っ掛かるアーティストを定期的に招聘して「WEAVES」を展開していきたいなと思っています。
それとCSH4の活動で2E2L RECORDINGSのLUUさんやPUNCHIさん、TOTEM TRAXXのDO SHOCK BOOZEさんとも現場でご一緒させて頂く機会も多いので、ジャパニーズレーベルで何かおもしろいことできないかなって考えたり。
あとここ最近あらためてよく思うことは、結局のところパーティーって人の繋がりあってのパーティーなので、もちろん知らない人が「DJ良かったよ。」って声をかけたりしてくれるのは、プレイヤーとしてすごく喜ばしいことだけど、自分の近しい人たちが「楽しかったよ。」って笑顔になってくれることが1番大事だな、って思います。結局それが嬉しくて楽しくて、DJ活動を続てるって思いますし。
「WEAVES=紡ぎの連鎖」ってタイトルには今のそんな自分の気持ちを込めていて、人を紡いで、笑顔を創れるパーティーを展開できれば最高です。
─ DOSEMさん、今回の日本ツアーでは何を楽しみにしていますか?

DOSEM :
渋谷の街から京都まで、いろいろな場所に行きたいな。また、日本食が大好きなので、その土地特有の名物も食べてみたいな。でも、1番楽しみで大切なのは、僕の音楽を日本で分かち合って貰うことだよ。日本という国に影響された僕のラテン魂にみなさんがどう反応してくれるかも楽しみだね。
─ 最後にこの度のジャパンツアー開催に向けて、読者のみなさんにメッセージをお願いします。

DOSEM :
皆さんこんにちは!!! 日本に行くことは光栄で僕の夢でもありました。イベント当日は、音楽という形で僕の気持を皆さんに伝えたいと思います。ぜひ期待してください!

U:ICHI :
必ず、間違いないパーティーになると思います!!予定を空けて3/16のG2大阪、3/19代官山AIR、お見逃しなく。ぜひ会場へ足を運んで下さい!!
 

DOSEM "Origin" Album World Tour

3/16 (土) ONE  feat -DOSEM "Origin" Album World Tour- 大阪 G2
http://www.clubberia.com/events/206051/

3/19 (火) GALAXY RECZ LABEL SHOWCASE: WEAVES "Origin" Album World Tour 代官山 AIR
http://www.clubberia.com/events/204762-GALAXY-RECZ-LABEL-SHOWCASE-WEAVES/
https://www.pioneerdj.com/ja-jp/product/software/wedj/dj-app/overview/