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デモレイヴ、抗議の声に政府が応える!! ジョージア・トビリシで起きた武装警察のクラブ強制捜査を発端として

 ジョージアの首都トビリシで起きたデモレイヴのことは、SNSを通じ情報が発信されていたので、ご存知の方も多いだろう。ジョージアの首都トビリシにあるクラブが武装警察の強制捜査を受け、関係者60人が逮捕されたことを発端に、国会前でデモレイヴが起こった。その動向は全世界で注目を集め、ついには抗議の声に政府が応えるかたちとなった。まさにRAVEolutionが起きたのだ。
 
 中東アジアと東ヨーロッパの境界近くに位置し人口は110万人の都市トビリシ。近年テクノを中心としたダンスミュージックを背景としたシーンが盛り上がりをみせていた。そのシーンを牽引し、日本からもDJ NOBUやTakaaki Itohが何度かプレイしてきた同国最良のクラブのひとつであるBassianiとCafé Galleryが、5月12日の早朝に武装警察の強制捜査を受け、関係者60人が逮捕された。

 警察発表によると、薬物捜査の一環としているが、クラブ側はこれまでに薬物に関する重大な事故は起きておらず、シーンの成長を妨げる中傷的な冤罪とコメントを発表した。この捜査が敢行された背景には、同国の国会で薬物に関する法律が議論されていたことも関係していたようだ。

 そしてこの事件はこれで収まらず、捜査が行われた当日の15時からは国会前で、“暴力的な捜査”に対する抗議を目的としたレイブが行われた。

 その参加者は6000人以上とも言われており、人口110万人のトビリシでは驚くほどの人数。人口の割合で東京を例に例えると10万人近くを集めたのと同等規模である。国会前の通りはデモ参加者で埋め尽くされ、武装警察による暴力的捜査と関係者を含む60人の逮捕に対して、ダンスミュージックを通して抗議が行われた。主に今回の捜査を指示したとされる同国の内務省大臣と首相の辞任を要求したようだ。

 事態を重くみた政府は5月13日の夕方に速やかに対応を行った。デモ参加者から非難されていた内務省大臣が抗議者の代表と会談し、今回の武装警察による暴力的な操作や関係者の逮捕へ謝罪を行ない、同国の厳格であると言われている薬物政策を見直すことも約束したとのこと。

 この事件に関し、Ben Klock、Dixon、Nina Kraviz、Ellen Allien、DJ NOBUを含む世界中のDJから、強制捜査が行われたクラブをサポートするなどのビデオメッセージも届けられている。





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