INTERVIEWS
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Throwing Snow


- 様々なスタイルの音楽を受け入れてきたこと以外に大きな影響があったとは言えませんが、子供の頃にラジオでJohn Peelを聴いたことは大きな衝撃でした。-
 
- Soundcloudのプロフィールには「London/Bristol/Weardale」とありますが、現在の活動拠点はどちらの街なのでしょう? また、その場所を選んだ理由を教えてください。

今はロンドンに住んでいますが、僕の一部は今でも昔住んでいたウェアデールとブリストルに残っているような感覚があります。ロンドンは僕が今住みたいと思うような音楽とカルチャーのメルティングポットで、絶え間ないインスピレーションの源になっています。 ここならなんでもできるし、世界のどこへでも行くことができますし。
 
- あなたの音楽性を紹介するメディアの文章で、「フォークからダブステップまで」という表現を見かけました。あなたの中の雑食性はどのようにして育まれたのでしょうか?また、もっとも影響を受けた音楽は何ですか?

本当にいろいろな音楽を通ってきたし、何にでも興味を持っていた時期があって、そのころはどんなジャンルでもいいと思った楽曲は聴き込みました。音楽はとても主観的なものだから他人を満足させるのは、とても難しいと思っています。様々なスタイルの音楽を受け入れてきたこと以外に大きな影響があったとは言えませんが、子供の頃にラジオでJohn Peelを聴いたことは大きな衝撃でした。
 
-  あなたにはレーベルの管理者という顔もありますね。音楽制作だけではなく、レーベルを始めるようになったきっかけを教えてください。既存のレーベルでは満足できなかったのでしょうか?

myspaceが流行っていた頃に音楽をリリースし始めました。音楽業界が変わってきて、やり方を変えるチャンスだと感じたからです。アーティストにお金を稼いでほしかったし、 クリエイティヴ面で完全な自由を与えたかった。デジタル技術の発達による民主化が素晴らしいと思いつつも、フィジカル面はキープし続けたいと思っていましたし、ミュージシャンが権利を自分で保持できるシステムも構築したいと考えていました。
 
- 『Mosaic』にはいろんな種類のビートが打ちこまれていますね。ダブステップやジューク、トリップホップ、ドラムンベースのようなビートまで。これをアルバムにまとめるのは大変ではなかったですか?ひとつのアルバム作品として統合するためのコンセプトなどはありましたか?

アルバムをひとまとめに繋ぎあわせた唯一のものは、まるでモザイクのような私に影響を与えてきたものたちです。トラックに込めた感情やサウンドは全て同じですが、使ってきた素材は今までのものを再構築したものです。全てプロデューサーとしての私から出てきたものなので、うまくまとまったと思います。リスナーにもそれを感じ取ってもらいたいと思っています。
 
- 本アルバムで、2曲で参加しているヴォーカリストAdda Kalehは 非常に印象的です。彼女はFIACに参加するような現代美術のアーティストだと聞いています。彼女との出会いや、ヴォーカリストとしてどこに惹かれたのかを教えてください。

彼女とはニューヨークでの「RBMA」で出会いました。彼女の音楽と声だけではなく、創造性や芸術に対する姿勢、そして多才でとても控えめなところも好きです。彼女が持つ芸術分野に関する知識は、彼女の歌い方にドラマチックで力強い感性を与えているはずです。
 
- アルバムのタイトルを『Mosaic』にしたのはなぜですか?どんな意味を込めたのでしょう?

プロデューサーとしての自分に影響を与えてきたサウンドや音楽はモザイクのようなものだからです。このアルバムは僕が過去にリリースしてきた幅広い音楽の集大成です。これからはさらに先へと進んで行きます。
 
■ミュージックヴィデオ「The Tempest feat. Adda Kaleh」


 
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