OTAIRECORDようすけ管理人

OTAIRECORD CEO

2000年6月にOTAIRECORDを立ち上げ、レコードやDJ機材の販売を行っている。2016年OTAIAUDIOの運営も兼任。イベント活動にも力を入れており「DMC JAPAN」スーパーバイザー、ビートグランプリオーガナイザーでもある。2016年OTAIRECORD MUSIC SCHOOLを開設。

http://www.otaiweb.com/

やり続ける事

 2016年を振り返る。音楽ビジネスの絶望と希望。このコラムも毎年お声掛けいただきうれしい限り。音楽ビジネスを取り巻く環境は厳しいといわれて久しい。絶望したり見切りをつけて去って行った者は数限りない。ただ、絶望的な状況も慣れてしまえば、なんてことないのが人間のすごいところ。2016年は、そういった辛い時期を経験した者がリスタートを切るというパターンが散見された。新しい希望の芽が全国各地でいろいろ生まれてきている、そんな空気を感じながら過ごした。この芽を各人で大事に育てて新しいシーンができればいいなと思っている。
 個人的には2013年に復活した「DMC JAPAN」もDJ YUTOというWORLD CHAMPIONを輩出することができたし、ビートグランプリという作曲の大会も2年目ながら「DMC JAPAN」と同じくらいの盛り上がりを見せ、トラックメイカーシーンの活性化の一助となったのではないかと自負している。また渋谷にDJを中心としたOTAIRECORD MUSIC SCHOOLをオープンできたのも大きなトライだった。
 ただ自分として一番大きなトピックはリスニングオーディオの事業を受け継いで始めたこと。DJとは一見畑違いの世界に見えるが、追及していくと、同じ音の世界。DJシーンも飽和状態といわれる向きもあるが、DJ以外のシーンに飛び込んでいって、それとDJカルチャーをミックスするとちょっと面白い物が出来上がる気がする。飽和してみたら、視野をちょっと広く持ってあれこれやってくると、じつは飽和していないことに気付く。自分の視野が狭かっただけだったのだと気付く。とっても普通な物言いで申し訳ないけど、やっぱりいろいろな世界を見たりチャレンジしたりすることは大事なんだな、と改めて気付かされたし、それをやり続ければ、答えが見えてきそうな気がする。個人的にはそんな希望に満ちた1年であった。