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LOUIE VEGA

Masters at Work / Nuyorican Soul / Elements of Life

ダンスミュージックシーンのみならず音楽業界全体から現在最も大きな注目を集めているプロデューサーチームMasters at Work。Faniaレコーズの中核であったHector Lavoeを叔父に持つ等、ラテンミュージックに囲まれて育ち、ソウルフルなハウスやダンストラックの流麗なメロディを愛する"Little" Louie Vegaと、ヒップホップの重心の低いブレークビーツを好むKenny "Dope" Gonzalezというプロデュース/リミックス/DJを幅広くこなす2人のマルチタレントが持つ各々の特性を絶妙にミックスさせて作り出すMasters at Workのサウンドは、 今や全世界のミュージックシーンで絶大な支持を獲得している。これまでに彼等がプロデュース/リミックスを手掛けてきたアーティストの名前をざっと挙げるとMadonna、Julio Iglesius、Brand New Heavies、Incognito、Jamiroquai、Martha Wash、Mondo Grosso、Ultra Nate'、George Benson、Barbara Tucker、Sabrynaah Pope、Bird、Monday Michiru、Jocelyn Brown、Arnold Jarvis、Rain、Janet Jackson、Braxtons、Pushimがおり、これを見れば Masters at Workがメジャー、アンダーグラウンド、ポップ、ジャズ、ハウスといったジャンルや音楽のカテゴライズを超越した精力的な活動を行っているのがわかるであろう。

 彼等が直接運営するMAW Recordsからは、"Everybody Be Somebody"、"What a Sensation"、"Shout It Out"、"All That Jazz"、"Expensive Shit"、"Latin Love"、"Elements of Life"、"Life Goes On"といった 作品が連続で大ヒットを記録。Roy
Ayers、George Benson、Tito Puente、Eddie Palmieri、Vince Montana、Dave Valentine等豪華ゲストを迎え、一流プレイヤーによる生演奏とダンスミュージックの融合に果敢にチャレンジし大きな話題となったスペシャルプロジェクト、Nuyorican Soulのアルバムもまたスーパーヒットを記録したことは記憶に新しい。このアルバムは、例えばDaft Punk "Homework"、Blaze "25 Years Later"、Roni Size & Reprazent "New Forms"等のように、ダンスミュージックの流れを大きく変えたアルバムとしてダンスミュージックの歴史に残ることだろう。

 このNuyorican Soulの大成功以降もドラムンベース界の寵児Roni Size & Reprazentの名曲"Watching Window"のリミックス、Jody Watley "Off The Hook"、Be Be Winans "Thank You"といった傑作曲を次々とシーンに送り出し、また映画 "The Last Days of Disco"の挿入歌となるAlicia Bridgesのカヴァ−"I Love The Nightlife"をIndia & Nuyorican Soul名義で発表しヒットさせる等、Masters at Workの活躍は依然として継続中である。

 近年LouieはソロプロジェクトであるElements of Lifeを立ち上げ、Anane、Raul Midon、Domingo Quinones、Albert Sterling Menendez、Dimitri from Paris、Blaze
等をフィーチャ−し、様々な音楽スタイル、カルチャー、アイディアの融合によって新たなるステージを築きあげた。

 DJとしても、90年代初期のSound Factory Barの"Underground Network Party"のレジデントを皮切りに、"Dance Ritual"やBlazeのKevin Hedgeと共に現在Cieloで行っている"Roots"でのレジデントを通じ、常にカッティングエッジなDJプレイで不動の人気を誇る。
 
全世界的なサウンドのトレンドを左右するほどの圧倒的な影響力を持つプロデューサー/リミキサーであり、また最も安定した人気と実力を兼ねたDJ=Louie Vega。クラブミュージックシーンから飛び出したスーパースターである彼は過去度々グラミー賞にノミネートされたが、2006年に遂に念願のベスト・リミキサー賞をCurtis Mayfield “Super Fly”のリミックスで受賞した。

2006年にはKing Street Soundsの人気Mix CDシリーズ"Mix The Vibe"から、David Morales、大沢伸一、Doc Martinに続いて彼によるMix CD"Mix The Vibe: Louie Vega - For The Love of King Street -"が、そして2007年にはDefectedより”Louie Vega in the House”がリリースされたり、また2003年に設立したVega Recordsから前出のElements of Life以外にもAnane’, Mr.Vといったヒットアーティストを輩出するなど、ますますその存在感を確かなものとしている。