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PAUL WOOLFORD

“Special Request”名義でも著名なUKダンスミュージック・シーンの奇才、Paul Woolford(ポール・ウールフォード)。ハウス/テクノ〜ベース・ミュージックを繋ぐサウンド・プロデューサー兼DJの彼が初めて注目を浴びたのは、2000年のはじめ、リーズのBack To Basicsのメンバーとしてだ。そして、2006年に20:20 Visionからリリースしたシングル’Erotic Discourse’のスマッシュヒットにより、彼の名は一躍世界に広まった。この成功によって、彼は1つのジャンルを定義付けるサウンドを作れる、ということを証明したほか、累計15,000枚売れたこの作品は、Ricardo Villalobos、The Chemical Brothers、Richie Hawtin、DJ Hell、Francois Kevorkian、Laurent Garnier、Trevor Jackson、Erol Alkan、Ivan Smaggheなど、あらゆるジャンルのDJから支持され、彼はその夏イビサのWe Love Spaceにてレジデンシーを獲得するに至った。以来、彼はDJ MagやIDJといった世界的なメディアの表紙にも数多く登場することになる。その後、自身の看板となるカッティングエッジなハウスやテクノを通り越し、よりエクスペリメンタルな音楽へと傾倒。例えば、Paul Hessionとのコラボレーションでは即興ジャズを取り入れ、Steve Reichの現代音楽から大きな影響を受けている。そして、2011年に発表した数々のシングルとリミックスを通して、彼はまた新たな脚光を浴びることとなる。その要因となったのは、彼に注目したCarl Craigの存在が大きいと言えるだろう。デトロイトのベテランであるCarlに誘われ、彼はPlanet Eの20周年ツアーへ同行。そして、UKベースシーンから注目されたEP「Achilles / Razor Burn」のリリースをきっかけに、UKの最先端ダブ&テクノ・レーベルHotflushよりPsycatronとのコラボレーション作品「Stolen」を発表。収録曲’Heartbeat’のリミックスをT.Williamsが手がけるほか、Rinse FMのDJであるBen UFOからもサポートされ、彼は新境地を開いたのだ。昨年、彼はジャングル復興の中心的アーティストとして活躍した。ロンドンのNo.1クラブfabricが運営するレーベルHoundstoothからは、”Special Request”名義のアルバム『Soul Music』を発表。同作はRAにおいて、”UKレイブシーンの黄金期を取り入れたそのサウンドは、ここ1年半で最も新鮮な響きをサウンドシステムにもたらした”と評され、RAが選ぶ2013年のベストアルバム#9にランクインした。