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Danny Krivit

Danny Krivitは来日中、暇をみつけてはレコード店に足を運ぶが、2008年に下北沢のリサイクルショップで日本盤の7インチを掘っていたときの表情は今でも忘れられない。DJ40周年を冠したパーティーをやらないのはなぜだろうと思っていたが、彼の口から「45周年をやりたいんだ」というのを聞いたときに納得した。アナログを愛する人にとっては40よりも、回転数や7インチを象徴する45の方が、断然意味のある数字だ。ニューヨークのレギュラーパーティー「718 Sessions」のフロアは相変わらず満員状態で、良き時代のニューヨークがそのまま息づいており、彼が45年の間、丁寧にフロアとのコミュニケーションを気遣いながらDJを続けてきたことが伺える。今回、45周年を記念しての来日にちなみ、彼の7インチへの解釈を紐解く質問を中心にインタビューを行った。なお、45周年アニバーサリー公演は12月9日(金)に表参道VENTで開催。また、今回の来日ではDOMMUNEにおいて貴重な7インチセットを披露してくれる予定となっているのでこちらもお楽しみに。

Text by Nagi(Dazzle Drums)

 

 

 

レコードのみでのプレイでは曲とより繋がっているように感じるし、いつもより良いプレイ、音の鳴り方をしていると思う


ーーまずはDJ45周年おめでとうございます。45年前に現在の自分の姿は想像していましたか?
いや、僕がDJを始めた頃はクラブでDJをするということ自体が新しいことで、自分は常に音楽業界にいるだろうと考えてはいたけれどDJとしてこれほど長い間活動を続け、今の自分のポジションに到達するだろうとはまったく想像もしていなかったよ。

ーー70年代から活躍するニューヨークのDJのなかで、あなたは現在もニューヨークで成功し続けている希有な存在です。時代に伴い音楽の流行も変化するなかで、あなたが変わらずニューヨークで人気を保ってこれた秘訣は何ですか?
僕は人気DJとしてキャリアをスタートしたわけではなく、幸運なことに常に上昇するポジションで活動してこれたんだ。僕は常に自分の好きな音楽をプレイすることに集中しているし、新しいものを探し求め、自分のプレイが常にフレッシュであり続けるよう努力をしている。僕は多くの曲を知っているし多く経験を積んできたけれど、今でも音楽に対する情熱は尽きない。それは長い間意識していることだけど、ニューヨークでは特に大切なことで、それが僕がニューヨークのクラウドとの間に特別な相乗効果を保てている理由だと感じるね。

ーー8月にブルックリンで開催された、45周年を記念しての“100% 7インチセット”をコンセプトにしたパーティーは大成功だったと聞きました。あなたが7インチのみのDJセットを最初に行ったのはいつ頃ですか?
昔はただ自分が持っているレコードをプレイしていただけで、 その多くは7インチではあったけれど特別7インチオンリーのDJセットをやっていたというわけではなかったよ。初めて7インチオンリーとしてDJをしたのは去年のMobile Mondaysでのプレイだったね。
 

 

 

 
ーー7インチは12インチと比べて尺が短かく音質も異なりますが、7インチをプレイする際に気をつけていることや、 こだわっていることはありますか?

12インチでプレイすることと7インチのみでプレイすることでは全然違うね。7インチは曲が短く1曲1曲がとても早く切り替わっていくから、7インチのみの2時間セットは12インチでプレイする4~5時間のセットのように感じるよ。僕はデジタル音源を使った便利なプレイ方法に甘やかされてしまっている気がするな…。デジタル音源を使ったプレイでは、多くの曲を持ち運ぶことができるし、何をプレイするかをあらかじめ決めておくことも簡単だからね。でもレコードのみでのプレイのほうが、実際にレコードに触れ、ジャケットのイメージを見てプレイするから、曲とより繋がっているように感じるし、いつもより良いプレイ、音の鳴り方をしていると思う。7インチレコードはアルバムレコードよりも音質が良く作られているし、12インチの音質がベストではあるけれど、7インチもそれに次ぐ音質だね。僕はジャケット付きの7インチを手にいれることにも意識している。アメリカ産のジャケット付きの7インチはあまり見かけず、多くのジャケット付きのものは輸入版オンリーであることが多いね。ジャケットがあることで、プレイに集中することができるし、そこからインスピレーションを受けることもあるんだ。7インチセットは1曲1曲がとても短いから、それらジャケットがミックスする際にとても良い助けになっているよ。

 

ーーあなた以外にも7インチのセットをするDJはいますが、 他のDJと比較して自身の7インチセットの特徴はどのような部分にある思いますか?

多くのDJは、7インチセットのプレイをするとき曲の大部分をカットして、曲そのものをプレイしていないよね。 僕は45年間DJ活動を行ってきたけど、僕のように長いキャリアのDJはそれほど多くいないし、今までの45年間の経験が、僕のプレイに常に反映されていると思う。多くの7インチDJたちはレア盤をプレイしていて、それは素晴らしいことだと思う。でも僕はそれだけに固執してプレイすることが良いと思ったことが一度もないんだ。世の中にはプレイしたいすばらしい曲がたくさん存在していて、それらが必ずしも入手困難なレア版であるとは限らない。それらはただただすばらしく、僕を含め多くの人の心を動かす曲であって、僕はそういった曲たちのおかげで良い時間を過ごしていることは間違いないね。
 

 

 

 
ーーあなたのとっておきの7インチを、あなた自身のコメントも添えて10枚教えてください。
たくさんのお気に入りの曲があるから、10曲だけを選ぶということはお気に入りの子供を1人選んでくれと言うようなものだよ…。だからこれら10曲がトップ10だと言うわけではなく、僕のお気に入りの曲のほんの一部だと言わせてほしい。
http://www.waxpoetics.com/blog/features/record-rundown/danny-krivits-top-ten-45s/

ーーこの45年間で、あなたはすでに多くのことを達成しました。世界中をDJでツアーし、エディターとしても揺るぎない地位を確立し、現在もCDやレコードをリリースし続けています。そんなあなたが現在目標としていること、達成したいことは何でしょうか?
僕は常に新しいものにオープンな姿勢でいるよ。でも君が言ったように、世界中でDJすることや、エディターとしての曲制作、CD、レコードをリリースすることすべてを楽しんでいるし、これからも続けていきたいと思っている。そして僕の大好きな音楽を、同じように感じる人たちを共有していきたいし、それほどすばらしいことはないと思っているよ。


- Event Information -
タイトル:Danny Krivit Celebrating 45 Years of Djing - Special 7 inch Set - supported By King Street Sounds
開催日:12月7日(水)
会場:Dommune studio(東京都渋谷区東4-6-5 ヴァビルB1F)
時間:21:00 - 24:00
出演者:Danny Krivit, DJ Nori

タイトル:Shibuya OIRAN warm up Radio
ラジオ局:Block FM
開催日:12月9日(金)
時間:20:00 - 21:00
出演者:Danny Krivit, Yuki Kawamura,

タイトル:Danny Krivit Celebrating 45 Years of Djing presented by King Street Sounds
開催日:12月9日(金)
会場:VENT(東京都港区南青山3-18-19 フェスタ表参道ビルB1F)
時間:23時
料金 : DOOR 3,500円  FB discount 3,000円
出演者:【=ROOM1=】Danny Krivit, Dazzle Drums masaaki (The 5 Circle)
【=ROOM2=】TOYO (WITT), Phenol, SHOWHEY, Yuki Watanabe (saltica / Discovery), Rina Sakai (flowers in cave/saltica)

■イベントページ
http://www.clubberia.com/ja/events/260499-Danny-Krivit-Celebrating-45-Years-of-Djing-presented-by-King-Street-Sounds/