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イヤーパッドを変えると音が良くなる? 注目のYAXIをBim One Production、Habanero Posse、Skyfishが検証

先日、「イヤーパッドを変えると音が良くなる?」というタイトルのニュース記事で紹介し、大きな反響を集めた交換用イヤーパッドYAXI(ヤクシー)「forHD25 TypeB」。しかしイヤーパッドを変えるだけで果たして音が良くなるものなのだろうか?

今回は、その疑問を解消するため、エレクトロニック・レゲエでレゲエのリズムの進化を促すBim One Productionのe-muraと1TA、ベースミュージックの祭典「OUTLOOK FESTIVAL JAPAN」のサウンドクラッシュで2連覇を果たしたHabanero PosseのBINGOとGUNHEAD、ジャングルやダブステップといったレゲエを基にしたベース・ミュージックへの造詣が深いDJ/プロデューサーのSkyfishの5名に実際にパーティーで使ってもらい、本当に音が良くなるのか検証してもらった。果たして巨大なサウンドシステムによる爆音の環境下で、YAXIはどのような効果をもたらしたのだろうか?


Interview : Kentaro Takaoka
Photo:Naoki Seo

 

 

 
リパッドしてからぜんぜん音の取り方が良いですし、疲れない。あと、もし見た目以外の変化が伝わると、買う人増えると思います。 - Gunhead -
 


 

 

 

 

 
―リパッド(Repad:イヤーパッドの交換)の重要性を理解していただくために、まずはDJプレイ中のモニタリングについて、さまざまな現場を体験されているみなさんならではの視点で聞かせていただけたら。


Gunhead:ヘッドフォン内の音は、ミキサーで調整してあんまり音が大きくならないように気を使っていますね。長く使うと耳が悪くなりそうなのもありますし、音が小さいほうがいろんな音が綺麗に聴こえる/音が全部聴き取れるという範囲内の一番小さい音にしています。環境によって変わりますが、曲によってヴォリュームをいじることが多いですね。

Bingo:俺は多分ヴォリュームが大きい。被っているハットがずれてきちゃうんで。

e-mura:俺は外音を気にしたいタイプなので、そこまで神経質になっていない。けっこうヴォリュームを大きめにするタイプ。ヘッドフォンを外しているときが多いですね。

1TA:自分も外音を気にするタイプなんで、あんまり大きくしないですね。

Skyfish:俺はヘッドフォンの音をけっこう大きめにしちゃって頭だけ合わせて、外音にミックスするときはレベルメーターを見ている。元々トラクターでDJを始めたので、目で見て合わせてる。
 

 

 

―曲同士のBPMを合わせるときは、スネアやキックなどで音で合わせる基準はありますか?

Gunhead:曲によって違いますね(笑)。

e-mura:俺はキックかな。キックを重要視したいから。

Skyfish:俺は2拍目でミックスすることがある。スネアの時もあるし、キックの時もあるし、ハットの時も。2拍目だと入ってからでもできるから。頭(1拍目)だとフィル・インで構えなきゃいけないからテンパる、みたいな。

1TA:そっちのほうが正確性がありそうですね。

Gunhead:すごくヒップホップ的な(笑)。僕らはふたりなんで、(2人分の場所を取るので)DJブースにいるとモニタースピーカーに近付いてしまう。僕は左側に立っているので、モニタースピーカーがすごく近いんで、左耳が超痛くなるんですよ。だから、左耳にヘッドフォンをしているんです。

Bingo:立ち位置によって、ヘッドフォンの場所も変わってくる(笑)。

e-mura:(利き腕のような)利き耳もあるのかな?

Gunhead:あるっぽいです。僕は左です。感覚違いますよね。

Skyfish:聴力検査に行った時に、どっちも聴力が変わらないんだけど「片側の鼓膜が奥に行っている」って言われて。確かにリズムがズレやすいほうが、奥に行っている耳の方で。

e-mura:そういうのあるんだ(笑)。
 

 

 

―Bim Oneは2人でプレイしていますが、ヘッドフォンはどうしています?

1TA:交代の際に、抜き差ししていますね。結構アナログで(笑)。 曲が終わったあとに抜くの忘れたりして(笑)。

e-mura:トリッキーなことをするわけじゃないので。レゲエだから。

 

 

―DJミキサーによってヘッドフォン内の音が変わりますか?

Gunhead:ミキサーによってヴォリュームの出力が全然違いますね。パイオニアに慣れちゃってますね。ミキサーのEQとか操作性は、基本的にDJM800、900と同じ感じにして欲しいぐらいに慣れちゃっていますね。モニタリングもありますし、出音もありますし、変わりますね。

Skyfish:Sound Sluggerの時、サウンドシステムが巨大なモニタースピーカーみたいな感じでしたね。外音って、コンプ掛かってたりしてある程度変わってくるけど、スタジオモニターのデカい版みたいな感じで、EQをちょびっといじっただけで音が変わるっていう。

 

 

 

―DJブース内でモニタリングしていた音と、出音がぜんぜん違うということはありますか?

e-mura:DJならわかってなきゃいけないところだよね。

Gunhead:最近は音源を聴いて、ある程度どういった感じで鳴るっていうのは把握できるようになってきたんです。

 

 

 

―ヘッドフォン内と、空間がある場所で響いている感じは?

Bingo:基本別モノと思っているんで。実際にDJしている時に自分はフロアにいないので、ブースモニターで合わせるしかないというか。音のディレイもあるので。ブースモニター内の基準でプラスなのかマイナスなのか相対的にみるという。フロアとブースモニターを相対的にみるっていうのは自分にはないですね。

 

 

 

―今回のサウンドシステムを搬入したイベントSound Sluggerでの爆音の環境で、YAXIのイヤーパッドに付け替えて、プレイした感想はどうでした?

Gunhead:やりやすかったですよね。

e-mura:ノーストレスって感じだよね。

1TA:遮断性あったよね。側圧のハマり具合も良かったけど。厚み、いいですよね。肉厚感。

e-mura:安定感、フィット感。今回はAIAIAIのヘッドフォンで使っても軽いし、ずっとハメててもストレスがなかった。

Gunhead:もともとHD25を使っているんですけど、すごく側圧が強いんですよ。密閉度が他のヘッドフォンより高いなって。それもあって、ローなど聴きたい音の部分がしっかり聴こえるなと。変に音のどこかを強調しているわけでなく、耳も痛くならない。僕はメガネを使っているので、デフォルトのイヤーパッドだと、耳に食い込んで超痛くなるんですよ。だけど、YAXIのパッドは柔らかくて肉厚があって、耳の痛さも感じずに出来てよかったと思いますね。
 

 

 

―メガネを掛けている人にはオススメですね。

Skyfish:その厚みがあることと元々ヘッドホンが軽いので、付けっぱなしにしててもそんなに邪魔にならないし。それと側圧の関係で、デフォルトだとドライバーと耳の距離が近い。YAXIのイヤーパッドを付けると、少し距離が生まれて、使ってみて距離があるほうがいいと思った。ほんの少し離れるだけで、結構変わりますよね。既成のイヤーパッドではディティールが聴こえづらいから音量を上げてエッジのところでミックスする感じと違って、距離があるから少し音量が小さくても聴こえやすくなっているのかなって分析。

Bingo:ヘッドフォンの位置と、耳との距離をずらしたりして、音量を調整していますね。

e-mura:みんな癖があって面白いですね。僕らはずっと外していたい、外音が聴きたいってタイプなんで。

 

 

 

―今までで他のパッド交換したことある方は?

Skyfish:オーディオテクニカのSX1をYAXIのに替えた。表面の素材が耳にくっつくようになって替えて。みんな替える理由はそれじゃないですかね? 表面の黒いやつが剥がれて、みたいな。

Gunhead:イヤーパッドを変えて音が本当に変わるの?と思っている人多いと思いますね。リパッドしてからぜんぜん音の取り方が良いですし、疲れない。あと、もし見た目以外の変化が伝わると、買う人増えると思います。それと、家のスピーカーを変えて感じたんですけど、要はヘッドフォンを変えることはスピーカーを変えるのと同じじゃないですか。実際にちゃんとした音の位相だとかをしっかりするには部屋の調律が必要で。イヤーパッドってそれと同じ役割だと思うんですよね。

 

 

 

―では、今から実際にリパッドしたヘッドフォンと、既成品のヘッドフォンを聴き比べてみてもらいますが、感想はどうでしょう?

Skyfish:外音の入り具合がぜんぜん違う。今聴いてたら、元のヘッドフォンのほうが「外音と曲」なんだけど、リパッドしたほうが「音楽だけ」って感じ。鳴った瞬間、持ってかれるっていうか、パッと集中できる。

Gunhead:装着感が全然違いますね。耳元におっぱいがあるみたいな(笑)。

1TA:明らかでしたね。付け心地が全然違うし。密閉もすごいし。低音も心なしか、ふくよかな広がりが出て聴こえますね。今後も使いたいですね。

Bingo:付け心地の違いは歴然として。「ぜんぜん違うわ」ってわかるくらい、音が大きく聴こえたんですけど。

e-mura:同じくなんですけど、音の立ち方が違うなっていうのと、このまま付けっぱなしで寝ちゃっても安心(笑)。ノーストレス。

Gunhead:音的にもデフォルトのに比べてクッキリ聴こえるのがありますね。遮音性高くなって音が大きく聴こえるのもありますけど、ローの方もけっこうちゃんと聴こえたなって。音がスッキリしたっていうのがありました。

 

 

 

―では、みなさん今後はイヤーパッドを使いますか?

Gunhead:もちろん、このまま使いたいですね。

Bingo:戻すことはないですね(笑)。 

 
  

 

 

YAXI(ヤクシー)とは
2014年に立ち上げたイヤーパッドを専門に製造する新興ブランド。素材や形にこだわり特色のあるイヤーパッドを提案、生産、販売をし日本を中心にアジアにマーケットを広げる。イヤーパッドはヘッドフォンの一部品であるが音や装着感に対しての影響は非常に大きい。素材を変えるだけで遮音性が上がり、パッドの形や厚さを変える事で音質や装着感は良くなる。たとえ小さなモノでもより良いアイテムを作る事で、より良い音を体感でき、そして生活レベルが向上する。YAXIのブランドコンセプトのGood Sound,Good Lifeにつながる。


YAXI
http://yaxi.jp/

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