2014-06-05 UP

Ray Mang

UKディスコダブのオリジネーターとしてIdjut BoysやThe Glimmersらと並び、高い人気を誇るRay Mang。「Number One」、「Look Into My Eyes」などのカルトヒットを生み、その後も名門、老舗レーベルから数多くの作品をリリース。数え上げれば切りが無いほどのリミックスも手掛けてきた彼が今月6月に東京、新潟、神奈川の3ヶ所を回るジャパンツアーを敢行する。来日を控える彼に、自身のルーツやDJとしての拘りなどについて話を聞いた。

Interview: Yoko Shibuya (BASE,ltd./ Zero)

DJとしては軽く見られているかもしれないけど、皮肉にも作品が売れるようになって、リリースを続けていたら結果的にDJのオファーが増えたんだ。-
 

- あなたの音楽のバックグランドを教えてください。

ケンブリッジで生まれ育ったんだけど、中学の時に体育の先生が放課後、学校の外で生徒たちにドラムを教えていたんだ。俺もその先生にドラムを教えてもらって自信がついた。その後は地元の10代からの友達や大学の友達といくつかバンドをやっていた。バンドを止めたタイミングでドラムも止めてしまったんだけど、その時の経験が俺の人生の中に音楽という種を蒔いたんだ。
 

 
- あなたの音楽のキャリアを教えてください。


ケンブリッジのスタジオで初めて機材に触れて、いろんなバンドでドラムを叩いたよ。リリースやギグのためのレコーディングばかりだったけどね。予算がすごく少なくてさ、自分たちで全てやらなきゃならなかっんだよ。でも結局はそれがホームスタジオを作ることに繋がっていったんだ。MIDI、シンセ、シーケンサー、ドラムマシーン、サンプラー、全部今のスタジオの半分くらいを占めているんじゃないかな?すごく安い予算でいろんなバンドのデモを作らないといけなかったから、まず機材を手に入れて、その後はレコーディング、MIDI、シーケンス、プログラミング、サンプリングと、いろんなことを勉強したよ。そして80年後半から90年代前半にかけはマンチェスターの大学に通っていた。俺はドラムを持っていたから、ケンブリッジからの友達やマンチェスターの他の学生と一緒にバンドをやったりしていた。マンチェスターの文化と音楽に溶け込む、すごくいい時期だったよ。俺自身がすごく影響を受けた時期だった。音楽のシーンは最高だったし、体を震わせるようなクラブも多かったんだ。その時から俺はクラブに通い始めたりレコードを集めだしたりして、DJも始めたんだ。今思うと、この時期にクラビングしてたことが、音楽に対する気持ちをオープンにしてくれた。DJやクラブでプレイされてた音楽を、本当に楽しめていた時期でもあったと思う。その中でも、レアグルーヴ、ファンク、ソウル、ディスコとか、ベースが生きているようで踊れる曲が1番好きだったね。俺が思うに当時はまだ手探りの状態で音楽を作って、プロデューサーになりたいと思って模索していた時期だった。学ぶこととか趣味とか、それを飛び超えてプロデューサーとして成功するためにいろいろなことを受け入れていたような時期だった気がする。
大学を卒業した後は、ロンドンに移った。マンチェスターから機材を持って来て音楽を作り始めて、小さなMIDIスタジオを立ち上げたんだ。ありがたいことに、それが今でも続いているんだよ。自分のスタジオからの最初のリリースは、95年前半だと思う。もう20年近く前になるよね。その頃から、もうどれくらいの曲を作ってきたのか、全く分からなくなっちゃったけど、今でも音楽を続けていることはとても幸せに感じているよ。
 

 
- あなたがDJをはじめようと思ったきっかけは何ですか?

当時マンチェスターではDJカルチャーに興味を持つのは自然なことだった。マンチェスターのクラブシーンは本当に素晴らしいものだったから、俺の知ってる奴らは誰もがみんな、DJに挑戦してみたかったはずだよ。そんな時代だったんだ。レコードショップの品揃えも素晴らしくて、俺も真剣にレコードを掘っていた。DJ機材を持っている友達が何人かいたから、DJスキルを磨くのに北から南まで行ったり来たりしてたね(笑)。パーティーなんてたくさんあったから、DJをするのにそれほど苦労はしなかったよ。その後ロンドンに移ってから、当時ソーホーとノッティングヒルにあった話題の店で自分のターンテーブルを手に入れたんだ。それからはスタジオで曲を書いたり、音楽をプロデュースするようになった。DJとしては軽く見られているかもしれないけど、皮肉にも作品が売れるようになって、リリースを続けていたら結果的にDJのオファーが増えたんだ。海外からのオファーもあった。どちらかというと、昔からスタジオワークの方が好きだったんだけど、日本から最初のオファーがあってジャパンツアーを行って以降、DJの方が好きになった。友達のDJから日本のシーンがめちゃくちゃいいっていう話をたくさん聞いていたんだけど、実際日本に行った時はすごく楽しかった。DJをしている時はすごくリフレッシュできるし、DJをすること自体がすごく好きだから、可能な限りは続けていきたいね。
 

 
- 昔"Loop"でプレイした時が本当に素晴らしい夜だったから、今回"zero"でプレイするのを本当に楽しみにしている。新潟と江ノ島は初めての場所だから今から興奮してるよ!- 


- あなたが最近リリースしたMARI 「FREE」は、現在UNIONやLighthouse、Jet Setなどで売り切れが続出していますが、この曲のエピソードを聞かせてください。

自分にとって思い入れのあるトラックをリリースして、いい結果が出るのはとても気持ちがいいよね。ここ何年かMozez (zero 7として知られているOsmond Wright)と仕事をしていて、MozezのガールフレンドのMari (Marina Conti)と出会ったんだ。2012年に、〈Numen Records〉からリリースされた、Mozezがプロデュース/共同制作したMariのアルバム『Gentle Beauty』 を聴いて、その中の「FREE」っていう曲がすごく良かったんだ!それで俺は彼らと話をして、ヴォーカルとピアノをオリジナルから抜いてこの曲を制作したんだ。この曲には、デジタルよりもレコードの方が合ってると思ったから、アナログカットしたんだ。嬉しいことだよね。
 

 
- あなたのレーベルについて聞かせてもらえますか。

90年代に、〈Mangled〉と、〈Spectrum〉、そして友達のBenと一緒に〈Fiasco〉というレーベルを同じ時期に立ち上げたんだ。〈Mangled〉は、オリジナルの曲にフォーカスしたエディットのレーベルなんだけど、2008年からは新しいディストリビューターと契約してオリジナルもリリースすることになった。それと同時にリミックスもリリースしているよ。
 

 
- あなたがDJをする時、なにか拘って使っている機材はありますか?


基本的には強い拘りは無いんだけど、ラップトップDJは好きじゃないかな。俺はレコードが好きなんだけど、実際には持ち運びが大変だったりするから海外でのギグなんかではCDとCDJでプレイできるデジタルメディアを使ってプレイしている。リリース前のトラックとか、一般には出回ってないスペシャルヴァージョンをプレイするのには便利だからね。あとは、圧縮してないデジタルの音も好きかな。他の国では、日本のクラブみたいにレコードを使ってプレイする環境があまり整っていないしね。ミキサーについては基本的にはなんでもOKだけど、やっぱりクオリティーの高いものが好きだから、UREIやBozakにアイソレーターの組み合わせが好きだな。その一方で、エフェクター内蔵のミキサーなんかも好きなんだけど。レコードと相性がいいから必ずしもデジタルをプレイすることがベストだとは言い切れないよね。だから家では、スタンダードなミキサーDJM800か、それに似たコンパクトなミキサーを使ってるよ。

 
- DJをする時や曲を作る時、なにか心がけていることはありますか?

いろんなことを考えるけど、音楽を作るときは余計な考えごとや分析はしないようにしているかな。
 

 
- ロンドン以外でのギグも多いと思いますが、お気に入りの国やクラブ、パーティーはありますか?


どの国に行ってもいつも楽しいよ。日本はいつも最高だね!今までですごく楽しかったのは、去年2回プレイしたベルリンの"Renate"。あとベルギーのヘントは、自分の中ではいつも特別な場所なんだ。今年の終わりに行くブラジルはずっと行ってみたかった国だから、今から本当に楽しみだよ。あとはいろんな場所でやってるパーティー「Low Life」は毎回すごく楽くて大好きなパーティーだね。
 

 
- 最近のロンドンのクラブシーンはどうですか?

ロンドンのシーンは今でも最高だよ。小箱、中箱は、大箱のクラブよりも面白いかな。新しい箱やパーティーは、老舗の箱に比べても十分楽しめると思うよ。最高なLIVEもたくさんある。面白いのがたくさんありすぎて全部チェックするのは大変だよ。
 

 
- 影響を受けたアーティストはいますか?

その質問に答えるのは不可能だね。どのレコードが1番好きか、って質問と同じくらい難しい。本当にたくさんのアーティスト、プロデューサー、DJ、リミキサー、エンジニアに影響を受けたし、彼らをすごくリスペクトしているから1人に絞るなんて無理!
 

 
- 今回で5度目の来日ですが、何か日本で楽しみにしていることはありますか?

昔からの友達に会えるのが今からすごく楽しみだよ。新しい友達を作ることもね!ギグの時の空気も最高だし、日本食や文化に触れることも楽しみ。昔"Loop"でプレイした時が本当に素晴らしい夜だったから、今回"zero"でプレイするのを本当に楽しみにしている。新潟と江ノ島は初めての場所だから今から興奮してるよ!
 

 
- 最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

ダンスフロアで、みんなと会うことを楽しみにしてるよ!
 


- Event Information -

タイトル:
Ø presents... secretbox vol.6 feat Ray Mang

開催日:
6月13日(金)

会場:
zero

料金:
DOOR: 2500yen (1D)/ W/F:2000yen (1D)

出演:
Ray Mang (Laj / U-Star / Noid / Nuphonic)、MONEKY TIMERS (DISKO KLUBB)、TOMOMI (is-ness/MOOV)

zeroオフィシャルページ



- Ray Mang Japan Tour 2014-
 
6月13日(金)東京"zero"
http://www.clubberia.com/ja/events/222504-presents-secretbox-vol-6-feat-Ray-Mang/
6月14日(土)新潟"golden pigs yellow"
http://www.clubberia.com/ja/events/222505-WAXIN/
6月15日(日)江ノ島"OPPA-LA"
http://www.clubberia.com/ja/events/222506-Ray-Mang-Early-Summer-Tour-2014-sundaySUNSETsession/

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