デトロイトテクノのDJはいわゆるクラシックスとよばれる定番のもに加え、誰にも注目されていなかった隠れた名曲を探し出してプレイする独自のスタイルがあると思います。それにEDITによってよりミニマル感がより強調されたディスコもテクノの一種としてとらえ、上手くテクノと混ぜてかけるプレイスタイルのDJが多いように思います。
「It's Your World」は、実際にTheo Parishもプレイしますし、僕も大好きでよくかけているからです。吉田美奈子さんの「TOWN」は国内だけでなく海外のDJにも評価が高いですし、発表当時アメリカの影響を受けたであろう日本産ディスコのカバーを1曲入れたいと思ったからです。
はい。まず「BLACK DISCO」というテーマをもとに選曲を決めてから、それぞれの曲のイメージに合うシンガーを選びました。
ヴォーカルレコーディングでは、N'Dea Davenport、Tasita D'mour(Bourgie Bourgieのみ)、韓国人シンガーYeo Heeさん、HanaHさんと日本でスタジオに一緒に入りました。あとはデータでのやりとりです。ベース、キーボードは、自宅スタジオで録り、ホーンセクションはThe Roomで録音しました。バイオリンはデータでのやりとりでした。
既に完成された名曲ばかりですからもちろんプレッシャーはありました。そのままだとカバーではなくコピーになってしまいますから、使用する楽器やフレーズのパターン、コード感などがなるべくオリジナルから離れるようなアレンジになるよう心がけました。
「Ain't No Mountain High Enough」は特に大変でした。既にカバーもたくさんありますし、ドラマチックなInner Lifeのヴァージョンが素晴らしいのであえてダークなコード感にしたんです。また、Marvin GayeバージョンとDiana Rossバージョンの歌詞を合体させたことによって既存カバーと差別化をはかることができました。
「BLACK DISCO」という今回のアルバムのテーマには、彼の弾くベースの持ち味でもある"黒さ"がどうしても必要だったからです。本業がベーシストの彼がキーボードも弾くことによって良い意味でデトロイトテクノの持つシンプルなコードでのループ感、潔さみたいなものがうまく出たのではないかと思います。彼とは長年の友人なのですが、じっくり一緒に制作をするの初めてだったのでレコーディングは楽しかったです。そして、新しい発見も有りとても勉強になりました。
カバーだけでなく、僕が考える「BLACK DISCO」を作ってみたかったんです。既存の名曲達と勝負してみたかったということでもあります。オリジナル曲のデモに合うシンガーを探していた際、沖野修也さんから「youtube観た？」といわれ彼女の歌を聴いたのがきっかけでオファーしました。
3月からリリースツアーが始まります。東京では4月27日(金)に代官山"AIR"にて、ゲストに田中知之(FPM)さん、沖野修也さん、ほかにもスペシャルゲストをお迎えして開催します。イギリスからヴォーカリスト、Shea Soulを招き、ホーンも入れたPA LIVEもやる予定です！全国のみなさんにお会いできるのを楽しみにしています。お近くの街に行くことがあれば、ぜひ遊びにいらして下さい！
発売日：3月14日（水）レーベル：EMI
品番：TOCT28046
フォーマット：CD
価格：2,500円（税込）
●トラックリスト
01.Let The Music Play feat.Yeo Hee
02.What Cha' Gonna Do For Me feat.Shea Soul
03.It's Your World feat.Jennifer Wallace
04.Crazy Love feat.Tasita D'Mour
05.Ain't No Mountain High Enough feat.N'Dea Davenport
06.My Roommate
07.Rescue Me feat.Yeo Hee
08.Going Back To My Roots feat.Jennifer Wallace
09.Bourgie' Bourgie' feat.Tasita D'Mour
10.I Want You For Myself feat.Fyza
11.Town feat.HanaH
■DJ KAWASAKI Official HP
http://www.extra-freedom.co.jp/artists/dj_kawasaki/
