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現在、世界最先端のサウンドシステムといわれるVOID acousticsは、UKの南西部Pooleという港町に本社を構える。2002年設立の新興ブランドがなぜ世界の最先端を走り、イビサをはじめ世界中の耳の肥えたクラブオーナーやDJたちから圧倒的な支持を得るのか? そこにはR&D(研究開発)チーフを務めるスピーカーデザイン界のスーパースターRog Mogaleの存在と、VOID社の開発や部品のひとつひとつのコストまで予算に上限を決めずに製作する一貫した姿勢、さらに機能性を兼ねた独創的なデザイン性というポイントが垣間見える。今後、日本のクラブシーンにも多大な影響を与えるであろう注目のサウンドシステムVOID acousticsを紹介したい。

What's VOID? | VOIDが導入されているパーティー・フェスやVENUEを紹介。

  • 巨大クラブで賑わうヨーロッパ随一のパーティ観光地、スペイン・イビサ島。その人気クラブのひとつであるDC-10では、早くから屋外のフロアにVOIDのAirmotionを採用し、近年はIncubusも導入するなどVOIDサウンドととても親和性が高いヴェニューだ。

  • イビサのサンアントニオのクラブEdenは、2013年からゴールドにカラーリングされたIncubusをインストールし、ディレイスピーカーに至るまでVOIDで統一され、完璧なVOIDシステムが店内に導入された。そのサウンドは世界No.1の呼び声も高い。

  • ロンドン西部のノッティングヒルに近いクラブModeは、アップタウンな客層の人気クラブ。有名インテリアデザイナーチームが手掛けた、パイプオルガンや飛行機の巨大オブジェがあるビンテージな内装に、真っ赤なVOID最新スピーカーがインパクトを与えている。

  • 東欧クロアチアのベース・ミュジックの祭典Outlook、ハウス・エレクトロの祭典Dimensionsは同じ会場で同じサウンドシステムを使い、2週連続で行われる。世界で最もサウンドシステムが主役とされるフェスであり、音響への要求は最も厳しい。VOIDはほとんどのステージを担当している。

  • 2006年より長野県こだまの森で行われるチケットが完売するほどの人気野外フェス。2014年よりサウンドシステムをTSSLがプロデュースしており、野外特設ステージはVOIDのIncubusなどが設置され、そのサウンドは国内でも多いに話題となった。

  • オールジャンルの野外フェスとして東京の晴海埠頭客船ターミナルで開催されたこのフェスは、EDMやTOP40などがプレイされた。音質はもちろんだがVOIDの指向性の制御のしやすさによって、近隣の苦情対策にも大変効果的な結果を残した。

  • アメリカ・マイアミで行われる世界最大規模のEDMフェスの日本版、Ultra Japanの4thステージとしてイエガーマイスターのサウンドドームを担当。Incubusシステムはサウンド的にもビジュアル的にも圧倒的な存在感を放った。

  • 六本木ヒルズアリーナで毎年行われるこのイベントでも、コンパクトながら1000人の屋外キャパシティを軽々こなし、VOIDのパワーが十二分に発揮された。他のスピーカーの半分近い物量でこなしてしまうパワーは圧巻。

LINEUP VOID | クラブ向けのインストール用から大型イベント向けのラインソースまで各種ラインナップされるVOIDスピーカーの一部を紹介。

VOIDのアイコン的な存在であるAirmotionは、円錐ホーンの形状の特性を活かした3wayのMid/Hi(中域/高域)スピーカーで、ドライバーは12インチ、8インチ、1.5インチの構成。指向性が狭く壁の反射を最小限に抑えると共に、驚きの高音圧をもたらす。

最新作のTrimotionは三角形をモチーフにしたデザインで、Airmotionよりもコンパクトかつ斬新にまとめた。15インチをLFユニットに採用し、天井反射を抑える効果を得ながら、高いSPL(音圧レベル)を実装している。

10インチの3way。最新の音響特性の進歩により、またとない視覚的なインスピレーションを持つデザインと、片側に同軸ドライバーを採用したフルレンジ500W(RMS)のハイパワーで、小規模ヴェニューでのメインからDJモニターまでこなしてしまう。

VOIDのクラブ向け最新のスピーカーNexus 6は、次世代のパフォーマンスと臨場感のあるスタイルをもたらす。ラインソース・スピーカーの理論を組み込んだスピーカーで、左右に6.5インチが6個ずつと、センターに1インチの8個のドライバーを組み込んでいる。

「お金で手に入れる事のできる最高のダンススタック」をコンセプトに開発された、VOIDのフラッグシップ(メーカーの象徴的存在となる製品)。Incubusのみで、屋外3000人ほどのステージをこなしてしまうさまは、まさにモンスター。そしてサウンドは「まるで巨大な高級オーディオのようだ」と称される。Air Array、Hyperfold、Subの3種類のスピーカーで構成された、5wayシステム。Air ArrayはHi(高域)からLo Mid(中低域)までを担当し、12インチ×4個、3インチ×4個、1インチ×6個の構成。HyperfoldはKick Bass(キックの帯域)を担当し、一箱の中に15インチ×4個。SubはLower Bass(低域)を担当し、一箱の中に21インチ×3個が組み込まれる。他に類を見ないビジュアルと最先端のサウンドクオリティを求め、現在世界中のクラブやフェスが採用し多くのメディアで絶賛されている。

主力なポイントソース・シリーズであるStasys。世界中でVOIDのファンを増やしてきた一番の要因は、サブウーファーの素晴らしさ。18インチ×2個で旧バージョンよりも冷却効率も共振制御も格段に向上。

※VOIDのスピーカーのほとんどがPantoneやRALで色指定をして自由な色でオーダーすることができるのも特徴。クラブのコンセプトや内装に合わせてオリジナルカラーでスピーカーを手に入れる事ができる。

VOID TV

Ministry of SoundとfabricというUKの二大巨大クラブのサウンドシステムをデザインした世界的なデザイナーDave Parryが、このページのためにコメントを寄せてくれた。現在DaveはVOIDのインストールとしては世界最大級のプロジェクトである広州のVCATを終え、次のプロジェクトで中国に滞在中。さまざまなスピーカーブランドと仕事をしてきた彼も現在はVOIDを選んでいる。

「私はこれまで長い間VOIDと仕事をしていますが、いつもVOIDのサウンドには感動させられています。クラブミュージックが素晴らしくクリアに再生され、サブウーファーはローエンドから突き上げるようなパンチ力があります。それが私のナイトクラブでVOIDを指定する理由です。私は特にVOIDのサブウーファーの大ファンで、他のどのブランドもまったく追いつく事ができない領域だと思います。素晴らしいサウンドシステムを構築することで、現在の私の評価は得られたので、VOIDによって本当にサウンドシステムのレベルを上げることができました。またRogの設計に本当に感心していて、音と同じくらい素晴らしいデザインがVOIDのヒットを生んだと思っています」  Dave Parry -Director/Founder Most Technical-

Dave Parryのインタビュー記事(Thump)
http://thump.vice.com/en_uk/words/dave-parry-fabric-matter-ministry-of-sound-camden-palace-sound-lighting-engineer-designer

DJ's talk

日本上陸以前から海外で、もしくは国内でVOIDのサウンドを体験しているDJ達と、VOIDの専門オペレーションチームTSSLのサウンドエンジニアを交えて、クラブにおけるサウンドシステムの進化の最先端を走るVOIDのスピーカーとはどういう存在なのか?を語っていただいた。近年のあらゆるジャンルにおいて重低音を取り入れるようになったベースサウンドの重要性、クラブサウンド自体の進化とVOIDが生まれた背景など、VOIDを知ることでクラブカルチャーの近未来も垣間見えてくる。

HABANERO POSSE / Tresvibes Soundsystem / TETSUYA MIYASHITA(TSSL)

ABOUT VOID

  • eastaudio inc.はVOID acousticsの日本の正規代理店でありVOID製品の販売を行っています。また、VOIDのオペレーションやクラブや店舗のインストールのプロ集団である、サウンドシステムオペレーションチームTokyo Sound System Laboratory(TSSL)をマネージメントしています。TSSLは海外研修や独自の機材開発を通し、クラブサウンドに特化したオペーレーションチームです。VOIDサウンドをイベントなどで使いたい、試聴したいなどの要望にも素早く対応いたします。最高のクラブサウンドを奏でるのはもちろんの事、音質劣化を伴うDSP制御でなくアナログ技術での騒音対策(ベース・カーディオイド等)にも積極的に取り組んでいます。現在レンタル可能な機材についてはオフィシャルウェブのSound Hireページを参照ください。

  • VOID acousticsは2002年に設立されたイギリスの音響機材メーカーです。スピーカーからパワーアンプ、デジタル機器など一連の機材を販売しています。R&DチーフのRog Mogaleはスピーカー設計の世界では大変著名はデザイナーです。VOIDはまだ設立10年程の小さなメーカーではありますが、1200坪の巨大な敷地に最新鋭の計測機器を導入したビッグブランドに負けない内容の研究開発施設を所有しています。研究開発と部品の品質を求める事には一切の予算制限を設けないポリシーにより、圧倒的なスペックの製品を早いスピードで生み出します。VOIDが急成長を遂げ他のブランドが追いつけない理由がそこにあります。また、かつて無い程にデザイン性を追求していることで、目に見えない(評価がしづらい)音だけでなくビジュアル面から高評価を得るようになりました。クラブの聖地イビサ島から現在世界中にVOIDサウンドが広がっています。