RMX-1000/-500 現場からスタジオまで幅広く活用できるRMXシリーズのPLUG-INにフォーカス!

Pioneer DJから発売されているREMIX STATIONシリーズ、RMX-1000/RMX-500。このシリーズには、現場でのエフェクターとして役立つ機能だけでなく、Plug-in機能が付いており楽曲制作をするのに便利な仕様になっている。REMIX STATIONというプロダクション名が示すように、この1台に集約される機能を全て説明するのは難しい。そこで今回は、DJ MAAR氏のピックアップによるトラックメイカー6組にREMIX STATIONシリーズのPlug-inを使って楽曲制作をしてもらい、各々の個性がどのように表現されるのか出来あがった楽曲を通じてREMIX STATIONシリーズの魅力に迫った。

DEMO TRACK

DJ MAARがピックアップするトラックメーカは、RMXシリーズをどう生かしたか。 楽曲コンセプトとRMXを使用したポイントを解説!

DJ Maar
DJ Darumaと共にDexpistolsとしても活動し、日本を代表するDJ/プロデューサー。最近では、ソロプロジェクトSupermaarや、ShigeoJDとのユニットFake Eyes Productionsとしても幅広く活動している。

フィジカルとデジタルの融合。RMX-500のプリセットから作ったビートを、RMX-1000の機能を最大限に使って味付けする。
RMX-500のプリセットの素材から好きな物を選んで走らせたものを何テイクも録音し、 それをさらにエディットしてSEやRapを貼付け、RMX-1000のPlug-inで軽く展開を付けました。Plug-inもコントローラーでフィジカルに触ってライブ感を出し、良い感じの機能をチョイスし作りました。
Fake Eyes Productions
ShigeoJD (The Samos / Mold) による可変型創作プロジェクト。現在のメンバーは、DJ Maarのみであるが、プロジェクトに応じて流動的にメンバーを入れ替える。

RMX-1000のエフェクト効果を細かく設定し、LIVE感のあるグルーヴをそのまま閉じ込める。
ドラムマシンでビートを走らせて、そこにコラージュっぽくSEを入れてRMX-1000のECHOやSPIRAL UPなどのエフェクトを細かく仕込んでいきました。LIVE感を生かして直感的にエフェクトを入れています。この曲はFake Eyes Recordingsの第一弾として、来年の2月にVinylのみでリリースします。是非皆さんチェックしてみて下さい。
Habanero Posse
FYS a.k.a. BingoとGunheadによって"Sexy Bass & Dirty Ghetto"を掲げ結成したDJ/プロデューサーユニット。世界最大のベースミュージックの祭典「OUTLOOK FESTIVAL」の日本版では、サウンドクラッシュにて2連覇を成し遂げている。

RMX-500の「NOISE」を使い、ライブっぽくエフェクトをかける。
Ableton Liveを使って、RMX-500をPlug-Inで使いました。まずビートを組んでから、ウワモノとしてRMX-500の「NOISE」を音源として使い、フィジカルコントロールでフレーズを乗せていきました。音源としての「NOISE」を独立したチャンネルに入れたのがポイントです。

DJ Pi-ge
新旧テクノ/ハウスを織り交ぜ日本だけに留まらず、Berghain/Panorama BarやRobert Johnsonといったヨーロッパのトップクラブでもプレイしている。9月には、Satoshi Otsuki、DJ Pi-Ge、KikiorixからなるTresvibes SoundsystemでミックスCDもリリース。

RMX-1000のPLUG-INを使用して、本体をコントローラーとして使用しました。
Ableton Liveで作ってあったベースとなるトラックを走らせて、リフやパーカッションなどのそれぞれの音にSCENE FXのSPIRALやREVERBのUP/DOWNをリアルタイムを微妙に動かしてかけ録りしてました。その他のSCENE FXもちょこちょこ使ってたような。ツマミを戻す時の微妙な音の揺れを楽しんだ感じです。多分気づかないかもしれませんが(苦笑)
Ashra
作曲、演奏、プログラミングと全てを自分でこなすフィメールDJ/トラックメーカー。ロンドン留学中に現場で体験したリアルなエレクロトニカ~UKベースを体現する数少ないアーティスト。

主に「OVER DUB」機能を使い、最近現場でも良くプレイしているVOGUEというジャンルで多様されているキックの打ち方を基本に、音をパイルアップしていきました。RMXのライブ感を体感するために、何テイクかしてイントロ部分以外は、なるべく即興で作ったままにしています。
RMX-500をAbleton LiveでPlug-Inとして使いました。1トラックだけシンセを足しています。楽器を演奏するような感覚で、Liveを走らせながら、「RHYTHM FX」で大枠を作り、「SCENE FX」で展開を作っていきました。DJしている時のように、グルーブをキープしながら音を構築していけるので普段の楽曲制作時よりも、ダイナミックな展開に出来たのではないかと思います。今回の楽曲を現場で使いながら、新たにエフェクトをかけていっても面白そうですね。
Sekitova
2012年にリリースした初アルバム「premature moon and the shooting star」をきっかけに、Big Beach FestivalやClashなどへの出演経験やUltra Japanへの出演も控えるなど、今もっとも注目を集める若手DJ/プロデューサー。

「リアルタイムの中でのプラスワン」「DJエフェクターとしての良さ」だけではなく「制作の中でのRMX」「リミックスステーションとしての良さ」を見いだすのがテーマ。


FXとしての使い方だけではなく、音の下地を組み立てる音作りの段階にもいくつか使用した。目立ちすぎると下地としては機能しづらいので多くのSchene FXをシンプルなType2にした。例えばハイハットやいくつかの音はMOD Type2により固定の値で少し持ち上げたりしてつくった。サイレンのような音はReverb Upをこちらも固定の値でつくってバウンスしたものをさらにMODにかけている。

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