James Ruskin

世代を超えた日英テクノサイケデリア

UKテクノの礎を築き上げたJames Ruskinは、90年代にBlueprintを設立して以来、シーンを牽引し続けてきた。近年、テクノの総本山Berghainがイギリスのベテランプロデューサーに焦点をあて、同クラブのレジデントであるBen KlockやMarcel DettmannらがRuskinによる新旧のトラックをプレイサポートし続けたことで、彼に再び注目が集まっている。
Ruskinが確立した、タイトなビートと執拗に反復するベースラインによる機能的なミニマルサウンドは現在においても古びることなく、彼の初期作品は今なお多くのDJたちを魅了し続けている。そのサウンドを耳にすれば、彼の影響下にあるプロデューサーたちの名が次々と思い浮かぶだろう。東京を拠点に活動するWata Igarashiも、重心低めのグルーヴによるサイケデリックな表現でRuskinと共通項を持つ新世代の才能だ。彼はRuskinが一貫して提示し続けてきたスタイルを現代的に解釈し、数々のトラックを世に送り出してきた。
そんなふたりが共演を果たす一夜。大陸と世代を超えて紡がれてきたテクノサウンドを存分に体感させてくれる空間となるに違いない。