
ロンドンアンダーグラウンドシーンが生み出した天才DJ、Jerome Hill。テクノをベースにブレイクス、ファットソウル、ヒップホップ、ラガ、エレクトロ、オールドスクール、ハウスにロックンロールまで、さまざまなトラックを独自のスタイルでミックスするJeromeは、イギリスのDJ magazineでも「今後目を離せないDJ」として紹介され、ロンドンテクノ界でも「新型・先取りDJ」として名を馳せている。そのJeromeが新レーベル"Fat Hop"をひっさげて来日。自身のルーツや、音の作り方、DJスタイルについて聞いてみた。
Interview & Text:Manami Ogawa
─ Discogsで「1990年に海賊放送を聴き、それに影響されてターンテーブルを買った」と読みましたが、その当時のことを教えてください。
1990年はまさにエレクトロニックミュージックに出会った年だったんだ。昔から父の影響で50~60年代のロックンロールが好きだったんだけど、あのころ友達とよくFantasy FMという海賊ラジオを聴いていて、とくにDJ Hypeはアシッドハウスからヒップホップ、ブルックリンブレイクスからベルギーのテクノまでいろんな音楽をミックスしていて、それにとても驚いたんだ。それが今でいう「Old Skool」というものだったんだけどね、僕にとってはものすごい印象だったんだ。いまだに僕の好きなエレクトロニックミュージックは1990~1992年のものだよ。
それでDJ Hypeのあの音に影響されてDJを始めたんだ。そのころ ロンドンにJIBAというサウンドシステムがあって、そこで初めて回したのが始まりで、それからはいろんなクラブやフェスティバルで回しているよ。
それでDJ Hypeのあの音に影響されてDJを始めたんだ。そのころ ロンドンにJIBAというサウンドシステムがあって、そこで初めて回したのが始まりで、それからはいろんなクラブやフェスティバルで回しているよ。
─ 影響されたレコードを教えていただけますか?
Renegade Soundwave "The Phantom" Mute records (1989)
Blapps Posse "Don't Hold Back" Blapps! records (1990)
Little Little "Tickle me" (Acid tickle mix) MG records (1989)
Holy Noise "Father Forgive them" Hithouse records (1990)
Autonation "Sit on the Bass" R&S/Don't (1991)
Project 86 "Industrial Bass" Nu Groove (1990)
Blapps Posse "Don't Hold Back" Blapps! records (1990)
Little Little "Tickle me" (Acid tickle mix) MG records (1989)
Holy Noise "Father Forgive them" Hithouse records (1990)
Autonation "Sit on the Bass" R&S/Don't (1991)
Project 86 "Industrial Bass" Nu Groove (1990)
─ そのころの音楽シーンはどうでしたか?
僕はあまりクラブには行かなかったんだよ(笑)。ハウス~ヒップホップ~テクノ、いろんな音があったけどね。パーティーより音の方がおもしろかったし、家で音楽ばかり聴いていた。94年ごろにスクオットパーティー(注)がメインになってきて、それからはプレイしてそのまま遊んだりもしだしたけれど、僕はおたくだから(笑)。
(注:スクオットパーティー=建物を占拠してのパーティー)
(注:スクオットパーティー=建物を占拠してのパーティー)
─ いつも奇想天外な音楽を作ったり、DJプレイをしますが、DJするときや音を作るときにどう表現しようとしているんですか?
僕はDJプランは作らないし、だからいつもできるだけたくさんのレコードを持って行くんだ。目に見えない、表現できないものだけを作り出したい。期待しているものに近づこうとしても期待に添えなかったりするでしょ?期待していないところに出てくる、ものすごいパワーとかバイブスとか直感とか、そういうものを感じてそれに従うだけ。
─ なぜ今のDJスタイルになったんですか?
昔ヒップホップに4拍子を入れたり、その反対のことをしてみて、やっちゃいけないことをやることにおもしろみがあると思ったんだよね。バイブスがあればなんでもミックスしていいと思うし、それでどこまでいけるかっていう、先のわからない楽しみもできる(笑)。
僕はいつもDJがメインだと思っている。でもミックスやスクラッチをすることだけじゃなくて、もうプロデュースされているすばらしい音楽から何かを探し出すこと、おもしろいほんのちょっとの音とかリズムとかを探し出すことなんだ。たとえばどんなひどいアルバムにだって、2分くらいの宝物が隠れていたりする。新しい音楽、昔の音楽をどんどん開拓して、新しいいいアーティストを探すことが僕のモチベーションなんだよね。
僕はいつもDJがメインだと思っている。でもミックスやスクラッチをすることだけじゃなくて、もうプロデュースされているすばらしい音楽から何かを探し出すこと、おもしろいほんのちょっとの音とかリズムとかを探し出すことなんだ。たとえばどんなひどいアルバムにだって、2分くらいの宝物が隠れていたりする。新しい音楽、昔の音楽をどんどん開拓して、新しいいいアーティストを探すことが僕のモチベーションなんだよね。
─ テクノだけに留まらないおもしろいスタイルですよね?なぜロックンロールやファンクをミックスするんですか?
僕が好きだからさ!ロックンロールは本物のダンスミュージックだと思うし、あれで初めて踊った人たちがうらやましい!同じタイプの音楽だけをかけるのは疲れるし、つまらない。それにいろいろかけたら誰かが好きになってくれる音っていうのもあるからね!
ヒップホップやドラムンベースやらのサンプルがどこから来てるかというと、60~70年代のファンクからきてるんだよ。もちろんスピードは遅いけど、これぞダンスミュージックなんだよ。The M&S Band「Egg Roll」、Tony Camilo's bazuka「Dynomite」、Nino Ferrer「The Telephone」なんかは大好きな曲だし、新しいものではNatural Self「The sound」、The Keystones feat. Malcolm Catto「Attack of the Killer Penguins」が好きだね。知らない人にはぜひ聴いてほしい。
ヒップホップやドラムンベースやらのサンプルがどこから来てるかというと、60~70年代のファンクからきてるんだよ。もちろんスピードは遅いけど、これぞダンスミュージックなんだよ。The M&S Band「Egg Roll」、Tony Camilo's bazuka「Dynomite」、Nino Ferrer「The Telephone」なんかは大好きな曲だし、新しいものではNatural Self「The sound」、The Keystones feat. Malcolm Catto「Attack of the Killer Penguins」が好きだね。知らない人にはぜひ聴いてほしい。
─ そのおもしろいスタイルが「BLOC Weekend Electronic Music Festival」や「Glade Festival」、あるいはドイツのクラブ"Tresor"などで受けるわけですね。「BLOC Festival」ではレジデントDJということですが。
毎年日曜日の朝、テクノとブレイクスのセットをやるんだ。今年はメインアリーナでもプレイできて、とても楽しかった。「BLOC Festival」のいい所は大物レジェンドDJから、とてもアンダーグラウンドなエレクトロまですべてのエレクトロニックミュージックが聴けることなんだ。
─ 自身のレーベル"Don't"と"Fat Hop"は、最近18枚目をリリースされましたよね。
今年の夏過ぎまでに19、20枚目をリリース予定。一緒にGroove AsylumをやっているRob Stowとライブでいつもやる曲が人気があったんだ。だからそれを2000年に最初のリリースにした。今はそのレコードはDiscogsなんかでクレイジーな値段になっていたりしているけど、僕自身も1枚しか持っていないんだよ。残念!
これからも"Don't"はアシッド系やちょっと風変わりで踊れるものをリリースしていく予定。去年初リリースした"Fat Hop"では、めちゃくちゃ重いファンクや、クロスオーバーなものをリリースしていきたいと思っている。ぜひ聴いてね!
これからも"Don't"はアシッド系やちょっと風変わりで踊れるものをリリースしていく予定。去年初リリースした"Fat Hop"では、めちゃくちゃ重いファンクや、クロスオーバーなものをリリースしていきたいと思っている。ぜひ聴いてね!
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