"ONE"と"TWO"のたった2枚のアルバムで一躍、ジャジー/アンダーグラウンドヒップホップシーンの要注目クリエイターとなった Michitaと、今や次世代の日本語ラップシーンを牽引する存在にまでなりつつある気鋭の要注目ラッパー haiiroによるコラボレートアルバム"Soul Session"のリリースにあたり、彼らにインタビューを行った。2人の出会いから、アルバム、そしてシーンについて訊ねてみた。
■Michita × haiiro / Soul Session
http://www.clubberia.com/Release/Detail/?id=2397
■Michita × haiiro
http://www.clubberia.com/Artist/Detail/?id=1930
Text:clubberia

─ アルバム『Soul Session』のリリースおめでとう御座います!凄く良い内容でした!

Michita(以下、M):ありがとうございます!そう言って頂けて光栄です。
haiiro(以下、h):ありがとうございます!!嬉しいです!!
─ まずは、簡単に二人の自己紹介をお願いします。
M:トラックを制作した北海道在住のMichitaです。
h:haiiro de rossiです、RCPっていうCrewをHOMEに活動してます。
─ 二人の出会いというか、付き合いはどれくらい前からですか?最初はどんな感じで知り合ったのですか?
M:MySpaceで出会い、すぐに連絡を頻繁にしていました。付き合いはまだ1年ちょっとです。
h:去年の秋ぐらいからです。MySpaceで知り合って、すぐに意気投合して制作、みたいな感じでした。
─ 第一印象はどうでしたか?
M:ラップ格好イイー!と思いました。当時、OLIVEくんともhaiiroの事をよく話していました。人間とてしても、しっかりしているなあと思いました。
h:とにかく音が凄かったんで、「いやーこの人半端じゃないな・・・」って。あとは優しい人だというのは何故か曲聴いた瞬間に分かりました。
─ 二人が音楽と出合ったのはいつ頃ですか?どんな音楽を聴いてきましたか?
M:幼少から音楽と遊んでいました。中学の頃から、ギターやベースにハマり、16歳までバンド活動もしていました。その時は、ラウドネスやVow WowのHR/HMから、ビートルズ、サンタナのRock、Blues、Jazz、Soul、HipHopの流れです。
h:中学ぐらいの反抗期の反動でミクスチャーから入って、段々エミネムだったりビースティー聴くようになって、ある日偶然聴いたcommonの2ndにやられてっていう感じでした。そこから高校出たぐらいからJAZZに興味を持ち始めて、完全に魅力にとりつかれちゃいました。
─ 影響を受けたアーティストはいますか?

M:土橋安騎夫(REBECCA)、平泉光司、B.I.G JOE、DEV LARGE、FATJON、OLIVE OIL、Teddy Rok7....と常に影響を受けています。
h:日本ならOrgan、Michita、olive oilです。海外ならRay Charles、Erykah Badu、Stanley Turrentine、common、Jay-Z、Madlibなんかを筆頭に、数え切れませんね。
─ DJやラップ、楽曲制作を始めたのはいつ頃からですか?また、その経緯を教えて下さい。
M:DJは10代からやっています。先輩とディスコに行った時に、好きなソウルが流れていて衝撃を受け始めました。トラック制作は、2006年に本格化しました。
h:17歳からですね。高校の同級生にDJがいて、彼と高1の時にB-BOY PARKに行って、それが楽しくて、高2から始めました。
─ では、11月26日に発売された、アルバム『Soul Session』について教えて下さい。今作の構想はいつ頃から考えていましたか?リリースにいたるまでの経緯も教えて下さい。

M:2人で制作した曲数が増えてくるようになってから、Libyusの竹内さんも含め3人で計画しました。Libyus Musicからリリースする事など、詳しくは6月頃でした。
h:アルバムに収録している"Turn of the Tide"が出来た6月あたりから本当の意味で具体的になりましたね。リリースまではLibyus Music代表の竹内さんと三人でガッチリ制作に当たりました。一人欠けたら確実に駄目でした。そういった意味でも作品、制作期間含め非常に満足しています。
Libyus Music:http://www.libyus.com/
─ 今回、二人でアルバムを作ったわけですが、実際一緒に制作してみてどうでしたか?制作を終えてリリースされた今の率直な気持ちを聞かせて下さい。
M:haiiroやLibyus竹内さんとの共同作業は、とても気持ちがラクでした。いつも助けてもらってます。
h:年を追うごとにその大切さが大きくなるような、素晴らしい経験をしたと思います。ミチタさんは俺のラップの兄貴。竹内さんは俺のラップの親父。年齢とか立場以上にリスペクトしてますよ。
─ 今作はなんといっても、冬を感じさせるちょっと切ないアルバムに仕上がっているとおもいますが、もっともこだわった点はどんなところですか?コンセプトとかも教えて下さい。
M:haiiroは、哀愁のトラックを渡すと、とても素直に書いてくる気がします。僕もノスタルジック好きなんで、自然に切ないアルバムになってしまいました。あとは、飽きさせないようなバラエティーとこだわりの帳尻合わせを意識しました。
h:"Soul Session"という題名通り、Sessionという要素を一番意識しました。改めて細部まで聴くとマニアックだなーって思います(笑)とにかくラフでタフで、ソウルフルな作品になったと思います。
─ こういったコラボ・アルバムみたいな作品を作る時は、どういう流れで進行していきますか?

M:出来上がった僕のトラックに、アカペラを書き出すという流れでした。たまに、「こういうのを書きたい」と言われて制作する場合もありました。
h:実際はグループとあまり変わらないです。制作側が全員で墓に持って行ける作品を作る事。それが常に理想です。
─ 制作中にお互いの意見がぶつかったり、もめたりすることもありました?
M:意見がぶつかる事は、多少はありましたよ....笑。でも、お互いに真剣ですから当たり前の事ですよね。
h:勿論ありましたよ。でも制作時の意見交換は大切ですよね。それで腰引けるような関係ならフルアルバム作る意味が無いですしね。
─ 制作で主に使っている機材、ソフトウェアは何ですか?また、それらを使う理由を教えて下さい。
M:MPCとPRO TOOLSです。サンプリングのみですので、これで十分です。
─ Olive Oilさんのリミックスも収録されていますね?彼にオファーした経緯は?
M:もしリミックスを依頼するなら、OLIVE OILにというのは自分な中では決まっていました。多分、haiiroも同じだと思いますよ。
h:俺のソロデビュー作も「北のMichita、南のOlive Oil」でしたから、逆に絶対この人以外はないです。
─ お二人にとって、今作の中で一番お気に入りの曲をあげるとしたら何ですか?
M:全部気に入っていて、正直に言うと選べないです。すいません!
h:最初の三曲の流れが凄く好きなんですけど、最近は"Turn of the tide"を一番良く聴きますね。
─ このアルバムはどんなシチュエーションで聴いてもらいたいですか?ベストな聴き方を教えて下さい。

M:何かに負けそうになった時に聴くとイイと思います!あと、仲間や家族、絆というモノについて考えるときですね。
h:その人それぞれでベストなタイミングが一番良い気はしますが、あえて言うなら夜中か朝方に一人で聴いて欲しいかも。
─ 今、注目しているアーティストや気になるアーティストは居ますか?
M:多数いますので、キリがないです。
h:気になるというか好きと言うか…いっぱいいますけど、今はMUROさんとOrigami ProductionのThirdiq、あとMCなら福岡のNufftyさんとうちのCrewのコカツテスタロッサです。
─ では、国内のレーベルで注目所を上げるとしたら?また、その理由も聞かせてください。
M:Libyus Music、OIL WORKS、ILL DANCE MUSIC。変わらない本質を持ちつつ、魅せ方は多彩、なおかつ職人気質。
h:Libyus Music、東芝EMI.、Origami Production。Libyusは伝説になるべきレーベルだと思います。EMIは個人的にBlue Noteが好きすぎるので(笑)。Origami Productionは最近凄く気になっています。
─ 現在の日本の音楽シーンについてはどうお考えですか?また、ジャジー / アンダーグラウンド・ヒップホップ・シーンはどうですか?
M:過去に音楽のシーンの中で、チャンスもピンチもたくさんありました。僕はただ諦めなかったので、チャンスを見つける事が出来たのだと思います。今のシーンにとても感謝しています。良く言われるjazzyなどのジャンル分けも、同じHIpHopなのであまり気にした事がありません。僕の好きなjazzyテイストなHipHopは、A Tribe Called QuestやGangstarrです!
h:音楽はマウスで手に入れるべき音楽では無いと思います。シーンとかは良く分からないし、僕自身ジャズが好きだからジャジーと言われるのには何の抵抗も無いんですけど、例えばジブリはジャジーじゃないですよね。ジブリはジブリのままで十分やばいし俺も好きですけど、それを流行りでまんま使って商売してる人とは一緒にされたくないですし、この前までジャジーを売り文句にしてたのに今更「所謂ジャジー系とは異なる本物の!!」とか書いてあるの見ると正直うんざりはしますね。
─ MichitaさんにとってDJ、トラックメイクとは何ですか?
M:一番リラックスが出来て、エキサイティングでもあります。これで一生を貫けたら、とても素晴らしいですね。
─ haiiroさんにとってラップとは何ですか?
h:大好きな音楽の一部です。
─ そういえば、アルバム『Soul Session』のリリース・ツアーや、リリース・パーティの予定はありますか?
M:12月12日、池袋DJ BAR COLORで行われるhaiiroやRainy Channel Posseのレギュラーパーティーに駆け付けます!来年1月には、お世話になっているお店でインストアライブの予定もあります!
h:12/12に池袋のCOLORというBARでRCP主催のパーティーをやります。そこにMichitaさんが来てくれるので皆で祝えたらと思います。
─ 今後の活動予定やリリース予定があれば教えて下さい。

M:2009年1月にMichita名義でのアルバム「THREE」が、Libyus Musicからリリースされます。そして、新しいプロジェクトも開始しました!他には、Meiso、NUFFTY、NORTH SMOKE ING、JFK、Hisomi-TNP、あるぱちかぶと、MC SODA、Knot Impressed and Sam Judah....等に提供した楽曲がそれぞれリリース予定です。
h:来年春あたりまではアナログや客演作品が幾つか発売されるので、来年中にはソロのミニアルバムかセカンドを完成させれたらと考えています。あとはRCPのアルバムなんかも考えていたりはしますね。
─ それでは、今後の目標や、目指しているところは?
M:今後も自分を磨き続けて、僕の音楽を楽しんでくれている人達に作品を届けられるように頑張ります!今後の目標は、さらに国境をも超えてたくさんの人達に聴いてもらう事です!
h:もっともっと自分のアートを突き詰めて、憧れの場所に到達したいです。
─ 最後に、インタビューを見ている方へ一言お願いします。
M:読んでくれてありがとうございました!thanks ,peace with love!!!
h:聴いてくれた人達の何かになればそれが一番嬉しいです。また濃い時間を過ごせる日を楽しみにしています。
