ARTISTS
>

Asana

良質なインテリアのように、あるいは朝靄の向こうから差す陽の光のように、空間に澄んでいくオーガニックアンサンブル——バリ島滞在時に虫の音や蛙の声などからインスピレーションを受けて曲作りを始めたという浅野裕介。asanaは彼を中心とした音楽プロジェクト。ガムラン、スティールパン、カリンバ、ウクレレ、二胡、中国琴、トランペットなど、多彩な音色とポリリズム、そしてミニマルな旋律で紡がれるその音楽は、 「オーガニックアンサンブル」とでも呼ぶべき独特のアトモスフィアを醸し出す。 『lele』は、asanaの待望のセカンドフルアルバム。サンプラーやシーケンサーの類いは一切使用せず、すべて生楽器を演奏、それによってオーガニッ クな質感を獲得している。またミニマルかつポリリズミックなビート感覚や、時にフリーキーとも言える演奏のダイナミズムによって楽曲の和声感はこれまで 以上に増加。朝もやの向こうから差す陽の光が少しずつ広がっていくような、スケール感溢れる傑作に仕上がった。 また本作はasana初の歌もの楽曲も収録。tsuki no waでの活動に加え、calmやrasaなどクラブフィールドのアーティストとの客演でも注目を集めるヴォーカリスト、文乃助と、関西を拠点に活動す る女性ヴォーカリスト、naam'をフィーチャー。さらにsimやmasの他に菊池成孔との活動でも注目を集める大谷能生、地元名古屋を中心に全国的に 活動を続けるクラブジャズバンド、nativeのドラマー、山下佳孝など多彩なゲスト陣も参加している。加えて、マスタリングはtsuki no waのメンバーであり、saradisc主宰者であり、最近ではアコースティックジャズメッセンジャーズのアルバムでアナログ機材のビンテージな質感と斬新な手法での深みのある音 作りをみせた庄司広光が担当。アートワークは、竹村延和の『10th』やthe guitar plus meの『SILVER SNOW』などの仕事で知られるnakabanが手がける。まさに本作は、asanaを中心に様々な才能が結集し築き上げた逸品だと言える。

Official Website
http://www.thanksgiving-net.com/asana/